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アザワク : ウィキペディア日本語版
アザワク

アザワク(英:Azawakh)とは、マリ共和国原産のサイトハウンド犬種である。もともとはマリ共和国に住んでいるトゥアレグ族のみが飼育していた特別な犬種である。別名はトゥアレグ・スルーギ(英:Tuareg Sloughi)など。

== 歴史 ==
何千年も前にトゥアレグ族が生み出した犬種で、作出にどの犬種が使われたかはよく分かっていない。トゥアレグ族はアザワクを家族の一員として大切に扱い、食事を共にしたり寝床を共有していて、現在も人間と同じ待遇をうけて生活している。
主にパックで獲物を狩るのに使われている。狩りの際アザワクは人と一緒にラクダに乗って移動し、体力を温存して狩りに臨む。狩猟方法はまずサイトハウンド種特有の優れた視覚で獲物を探し、発見したらパックでひたすら獲物を追い回して体力を消耗させて弱ったところを仕留めるという非常に体力が必要な方法で行われる。そのため徹底した犬質管理が行われていて、仔犬が生まれると選別が行われ、一定の毛色・容姿・能力を持たない犬は成犬になると去勢される候補に挙がる。そして成犬になると去勢を行うか否かのテストが行われ、これに合格できなかった犬は去勢されることになっている。これによってスタミナと容姿を崩すことなく何千年もの間犬質を保ってきた。なお、犬は全て繁殖用に使うために避妊させられる事はなく、去勢された雄犬はそのまま狩猟用に使われるかペットとして飼われるため、殺されるような事はない。
自他共に認める優秀な体力を持つ犬種ではあるが、アザワクはそれゆえにトゥアレグ族の宝であり、家族でもあるため他の地域へは一切出されることはなかった。しかし、1970年代にトゥアレグ族を襲う凶暴な雄のアフリカゾウを旧ユーゴスラビアの医師が倒して人命を救った事により、お礼として数頭のアザワクが贈られた。この犬をユーゴスラビアに持ち帰って繁殖を行い、これの子孫が世界各地に広まっていった。その後、1981年にアザワクはFCIに公認された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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