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アジポッド (Azipod) は、アセア・ブラウン・ボベリ (ABB) が開発、生産するアジマススラスターのブランド名である。原型はフィンランドのバルチラ造船所の船舶推進部門が電気推進のアジマススラスターとして開発した。 2010年の時点で201基のアジポットが94隻の船舶に1基または複数搭載されている〔http://search.abb.com/library/Download.aspx?DocumentID=9AKK104295D2779&LanguageCode=en&DocumentPartId=&Action=Launch (retrieved in 25 Dec, 2012)〕。 競合する製品のひとつとしてクイーン・メリー2で使用されているロールスロイス社の''マーメイド''アジマス推進器がある〔http://www.rolls-royce.com/marine/products/propulsors/podded (retrieved Dec 25,2012)〕。 このポッドのプロペラは通常前方に装備される。この方が推進効率が高いからである。ポッド型のデザインは1990年代に初めて搭載された時、従来の推進器の設計と比較して9%燃費が優れていた。従来の設計において改良することによってアジポッドとの差は6% - 8%に縮小されているが一方でアジポッドの周囲での流体力学的流れはフィンを換装して、さらに複数のポッドの搭載時にコンピュータによってそれぞれのポッドの運転時の角度を最適化する事によって全体的な効率は18%の範囲まで改善された〔http://www.skipsrevyen.no/artikler/artikler-3-2011/136018.html (retrieved Dec 27,2012)〕。 CRP(同軸反転プロペラ)アジポッドは燃費を改善する為に従来の固定式プロペラの後部に反対方向に回転するアジポッドを備える〔 (retrieved Dec 25,2012)〕。これにより回転する水流を相殺して推進効率を高める効果がもたらされる。 == アジマススラスター == ポッド自体が回転することによって推進方向を変える事ができる。アジマススラスターは船舶の操船性を向上させ入港時、タグボート等、他の船舶の助けを借りることなく容易に接岸が可能となる。 一方でアジマススラスターはダメージコントロールの困難さなどの要因から軍用艦艇への搭載事例は限られている。舵とスクリューさらには動力装置が統合されているポッド型式の場合、例えばスクリュー部分への被害だけで全ての航行機能を失う懸念が指摘されている。またそれだけではなく海中に露出している動力装置からの音響騒音が大きく且つ独特であるため静粛性を要求される艦艇への採用は難しい。特に潜水艦の高価値目標である航空母艦等への導入のハードルは高いと考えられている。英国のクイーン・エリザベス級航空母艦で、動力装置としての効率の高さや建造工数上の利点、長大な動力軸を用いない事による抗堪性上の利点等を考慮、指摘されていながらポッド型推進器は採用されなかった。一方で、スペインの新型軽空母/揚陸艦フアン・カルロス1世はポッド推進器を採用しており、判断は分かれているようである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アジポッド」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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