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アスペルガー症候群(アスペルガーしょうこうぐん、''Asperger Syndrome'', AS)、アスペルガー障害(Asperger disorder、AD)とは、知的障害を伴わないものの、興味・コミュニケーションについて特異性が認められる自閉症スペクトラム(ASD)の一種である〔。5つある広汎性発達障害(PDD)グループの一つに分類されている。オーストリアの小児科医のハンス・アスペルガーにちなんでつけられた診断名である〔発達障害・ADHD・アスペルガー症候群・自閉症児を支えるための情報サイト 〕。 2013年のDSM-5改定においてはASの診断名は削除され、代わりにASDの深刻度にて記載するようになった。 == 概要 == 1944年にハンス・アスペルガーは「小児期の自閉的精神病質」という題で4例の子どもについての論文を発表した。前年の1943年にはアメリカの精神科医レオ・カナーが早期乳幼児自閉症に関する論文を発表し、カナーの論文がその後、長く英語圏で影響を持つようになり、アスペルガーの論文は顧みられることが少なかった。日本ではアスペルガーの論文は比較的早く紹介されたが、イギリスやアメリカの影響が強くなり、忘れられがちとなった。 英語圏では1981年にイギリスの児童精神科医のローナ・ウィングというがアスペルガーの業績を再評価したことがきっかけとなり、広く知られるようになった。ウィングは多数例から、自閉症とは診断されていなくても、社会性、コミュニケーション、想像力の3つの面で同時に障害をもつ子どもたちがいることに気づいた。当時は、自閉症の診断は言語による意思疎通が限定されており、対人的関心が非常に乏しい子どもに対してのみ行われ、言葉による意思疎通が可能か、一方的でも対人的関心がある場合は自閉症とは診断されなかった。ウィングは三つ巴の障害を持ちながら自閉症と診断されない子どもたちの一部が、アスペルガーの報告した症例に似ていることからアスペルガー症候群の診断名が適切であると考えた。 1981年以降は、世界的にも注目されるにいたり、国際的な診断基準であるICD-10やアメリカ精神医学会の診断基準(DSM-IV)にもその概念が採用された。 近年、「成人の発達障害」が注目を浴びる中、特にアスペルガー症候群には衆目が集まるようになった。パーソナリティ障害との強い関連性があり〔、放っておくと、うつ病や強迫性障害といった二次障害になることがあるとの指摘もある〔。 興味の面では、特定の分野については驚異的なまでの集中力と知識を持ち、「空気を読む」行為が苦手、細かい部分にこだわる、感情表現が困難といった特徴を持つ。新聞のスポーツ欄にある野球選手の打率を毎日覚えてしまうなどの驚異的な記憶力を示すこともあるが〔あの人はなぜ相手の気持ちがわからないのか もしかしてアスペルガー症候群!? PHP文庫 加藤進昌著 PHP研究所 2011年 978-4-569-67490-2〕、「電話をかけながらメモが取れない」「券売機で切符が買えない」など一般人が出来る普通の行為ができない障害を持つこともある。 なお、世界保健機関・アメリカ合衆国・日本国などにおける公的な文書では、自閉症とは区別して取り扱われる。 精神医学において頻用されるアメリカ精神医学会の診断基準 (DSM-IV-TR)ではアスペルガー障害と呼ぶが、アスペルガーを「障害」や「症候群」として取り扱うことへの反論は根強く、DSM-5ではアスペルガー症候群の名称をなくし自閉症スペクトラム(autism spectrum disorder)に統一された。 他者の気持ちの推測力など、心の理論の特異性が原因の1つであるという説もある。特定の分野への強いこだわりを示し、運動機能の軽度な障害が見られたりすることもある。しかし、カナータイプ(伝統的な自閉症とされているもの)に見られるような知的障害および言語障害はない。 Sarah Cassidyらによる、英国の患者を対象とした臨床コホート研究による報告によると、アスペルガー症候群を持つ成人では、一般成人の9倍以上の自殺リスクがあり、社会的孤立や排除、失業等で二次的うつ病の危険因子を生ずることが多く、自殺リスクを低減するための適切なサポートが必要であると言う。 知能は平均以上で、学校の成績も良かったアスペルガー症候群を持つ成人が、職場では適応障害を起こすことがしばしば見られる。これはコミュニケーションの特異性(空気を読むことが出来ない、会話が一方通行になりがち、あいまいな指示が理解できない、白黒はっきりつけたがる、一般人の持つ常識が備わっていない)、同時並行に複数の業務をこなすことができない、急な変更にうまく対応できない、細部に注意が集中し全体像把握が苦手等のためである。以上の性質からアスペルガー症候群を持つ成人は、接客やチームワークを必要とする仕事には元来向いていない。アメリカの大部分の調査結果によると、アスペルガー症候群の成人の75-80%はフルタイムの仕事に就いていない。 アスペルガー症候群を持つ成人に必要な職場での支援は、スケジュールや手順を明示する、指示代名詞を使わない、複数のことを同時に頼まない、ジョブコーチをつけるなどである〔。 知能が高いこととの関連に関しては、日本において東京大学の学生にアスペルガー症候群が多いとする元東大大学院生三味線芸人の男性の指摘があり、男性によれば東大生の25%に「発達障害の疑いがある」というもので2016年2月にネット上で話題となった。男性が東大在学時代にもっとも驚かされたのが大学の「自閉症スペクトラムに対する重厚なサポート体制だった」とし特に工学部の学生はすべてがアスペルガー症候群だったとも述べている。これら指摘に対しては、男性の主張は大学院に在籍した際の体験が加味された「見方」とする見方がある一方、現役も含めた東大生らからは肯定的な反応が寄せられているという。また、実際に東京大学が発達障害を持つ学生の支援に力を入れているのは事実で、2010年には「コミュニケーション・サポートルーム」という発達障害の学生をサポートする専門機関を立ち上げており、開設シンポジウムでは主催者側の東京大学学生相談ネットワーク本部が、「東大が多くの発達障害の人を抱えるのは事実」、「支援室開設は発達障害と共に生きる東大としての第一歩」と語り、また全学生に向け対人関係技術を身につけるためのセミナー開催するなどしている〔 J-CASTニュース 2016/2/ 4 18:49 東大生の4人に1人は「アスペルガー症候群」 元東大院生のツイートに現役も「マジだと思う」 〕〔萩原遼 twitter 〕。 日本では、アスペルガー症候群、自閉症、学習障害、AD/HDといった発達障害の子供に対して個々のニーズに合わせて支援するシステムが出来ており、特別支援学級というのがある。 アスペルガー症候群を持つ成人が周りに大きな影響を与えることが有る。カサンドラ症候群というのは、アスペルガー症候群の夫(パートナー)と情緒的な相互関係が築けないために妻に生じる、身体的・精神的症状である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アスペルガー症候群」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Asperger syndrome 」があります。 スポンサード リンク
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