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『アダムの創造』(アダムのそうぞう、())は、ルネサンス盛期の芸術家ミケランジェロが、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂の天上に描いたフレスコ画の一部。1511年ごろの作品で、旧約聖書の『創世記』に記された神が、最初の人類たるアダムに生命を吹き込む場面を表現しているとされている。システィーナ礼拝堂天井画のうち、『旧約聖書』を題材として描かれた九つのエピソードの4番目にあたる作品である。『アダムの創造』は一連のシスティーナ礼拝堂内装壁画のなかでももっとも有名な作品で、その名声に比肩するのはレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた『モナ・リザ』(1503年 - 1519年頃、ルーヴル美術館)だけだともいわれる。神とアダムの指先が今にも触れようとしている場面は、人間性を表すもっとも有名なアイコンとなり、いままでに無数の模倣やパロディ作品が制作されている。宗教画としては、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』と並んで、『アダムの創造』を初めとするシスティーナ礼拝堂のフレスコ画群がもっとも広く模倣された絵画である。 == 構成 == 神は白い衣服を身にまとう白い髭を生やした老人として描かれ、画面左側下部に描かれたアダムはほぼ裸身となっている。指先からアダムに生命を授けるために神の右腕は伸ばされ、神の似姿で創られたアダムの左腕も同じように伸ばされている〔s:創世記(口語訳)#1:26〕。アダムの指先と神の指先は触れ合ってはおらず、生命の与え手たる神がアダムに生命を吹き込もうとする、まさにその瞬間を描いた作品となっている。 神の周囲に描かれた人物像が誰か、あるいは何を意味しているのかについては多くの仮説がある。例えば、神の左手に守られるように抱えられているのは、その女性的な外観とアダムに視線を向けていることから、最初の女性であるイヴであるという説、あるいは聖母マリアであるという説、人間の魂の象徴であるソフィア(''Sophia'' ギリシア語で知恵の意で、西洋では女性名となっている)であるという説、女性の外観をした天使であるという説などである〔Leo Steinberg, Who's who in Michelangelo's Creation of Adam , in ''Art Bulletin'', December 1992, pp. 553-554.〕。 『アダムの創造』は『創世記』1:27の「神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された」〔s:創世記(口語訳)#1:27〕という記述を視覚化したものと考えられている。ミケランジェロがこの場面をモチーフとして選んだことには、中世の聖歌『来たり給え、創造主なる聖霊よ』の「御尊父の右手の指 (''digitus paternae dexterae'' )」という歌詞が影響している可能性がある〔Veni, Creator Spiritus / Come Holy Spirit, Creator Blest . Preces-latinae.org.〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アダムの創造」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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