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アドゥアトゥカの戦い : ミニ英和和英辞書
アドゥアトゥカの戦い[あどぅあとぅかのたたかい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [いくさ]
 【名詞】 1. war 2. battle 3. campaign 4. fight 
戦い : [たたかい]
 【名詞】 1. battle 2. fight 3. struggle 4. conflict 

アドゥアトゥカの戦い : ウィキペディア日本語版
アドゥアトゥカの戦い[あどぅあとぅかのたたかい]

アドゥアトゥカの戦い(仏:Bataille de Aduatuca)、もしくはアドゥアトゥカ・トングロルムの戦いは、紀元前54年エブロネス族の族長アンビオリクス:en:Ambiorix)が率いるガリア人とガイウス・ユリウス・カエサル麾下でクィントゥス・ティトゥリウス・サビヌスらが指揮を執るローマ軍との間に起きた戦闘ガリア戦争の一局地戦である。
== 経過 ==
紀元前54年ブリタンニア遠征を終えて、ガリアへ戻ったカエサルは麾下のローマ軍団をガリア各地へと派遣・冬営させることを決めた。
その内のローマ軍第14軍団及び歩兵(コホルス)5個大隊は冬営地がレヌス川(現:ライン川)とモサ川(現:マース川)に挟まれたエブロネス族領内のアドゥアトゥカ(現:トンヘレン)となり、クィントゥス・ティトゥリウス・サビヌスとルキウス・アウルンクレイウス・コッタレガトゥス(総督代理)に任じられた〔カエサル「ガリア戦記」5.24〕。
エブロネス族の首長であったアンビオリクスとカトウォルクス(Cativolcus)は、突如としてサビヌスらのいる冬営地を攻撃した。しかしローマ軍は守りを固めて、犠牲を最小限に止めることに成功した〔カエサル「ガリア戦記」5.26〕。
アンビオリクスは劣勢を悟ったこともあり、ローマ軍に対し今回の攻撃に関して釈明した上で、「ゲルマン人ガリア人が攻撃を仕掛けてくるとの情報があり、それに対抗するにはサビヌスらの軍の近隣に駐屯しているクィントゥス・トゥッリウス・キケロティトゥス・ラビエヌスらの軍に合流した方が良く、仮に移動するのであればエブロネス族の領土内を通過することを許可し、サポートも行う」と交渉を持ちかけた〔カエサル「ガリア戦記」5.27〕。
サビヌスとコッタはアンビオリクスの提案を持ち帰った上で、夜に行われたローマ軍の会議において受け入れるべきかを議論した。それぞれの主張は、サビヌスが「アンビオリクスを信じてその提案を受け入れてキケロらの軍へと合流すべき」というもの〔カエサル「ガリア戦記」5.29〕、一方でコッタや多くのケントゥリオン(百人隊長)は「カエサルの命令無しで立退くべきでは無い」とするもの〔カエサル「ガリア戦記」5.28〕であった。両者の考えは大きく相違したものの、配下の兵士らより「内部での確執は避け、意見を集約すべきだ」との提案があったことから、コッタが折れて、サビヌスの提案が方針として決まった〔カエサル「ガリア戦記」5.31〕。
ローマ軍は冬営地を夜明けとともに出発したものの、輜重や荷物が多かったため、移動速度も緩慢であった。ローマ軍が深い谷底へと足を踏み入れたとき、森の中に潜んでいたエブロネス族が突如、前後左右からローマ軍に対して攻撃を仕掛けてきた。コッタらは兵士に応戦すべく輜重を捨てて円陣を組むように指示したが、ローマ軍は大混乱に陥り、エブロネス族側の周到な作戦もあって、多くのローマ軍兵士が殺害された。
戦いの中でサビヌスはアンビオリクスに降伏したがエブロネス族の陣中で殺害され、コッタは戦死した。結局、ラビエヌスの駐屯地へ一報を知らせた一部兵士が辛うじて逃れたのみで、事実上ローマ第14軍団は壊滅状態となった〔プルタルコス「英雄伝」カエサル24〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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