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アノプロサウルス(''Anoplosaurus'' 「非武装のトカゲ」の意味)は白亜紀前期に現在のイングランドに生息したノドサウルス科の草食恐竜の属の一つである。化石はケンブリッジシャーにあるケンブリッジ・グリーンサンド(en)のアルブ期の地層から発見されている。過去には装甲した恐竜に分類されたり、鳥脚類に分類されたりしてきたが現在では曲竜類に分類されている。 ==研究史== は1879年にケンブリッジシャー、で発見された頭骨を含まないばらばらの部分骨格に基づいてこの属を命名した。この標本化石は左の歯骨、頸椎、胴椎、仙椎などの多数の椎骨、肩帯の一部、断片的な上腕骨、左の大腿骨、左の脛骨、足の骨、肋骨他の部分的な骨で構成されている。約150 cmと小型であるためシーリーはこの標本が幼体のものである可能性があると考えた。タイプ種は''Anoplosaurus curtonotus''である。属名はギリシャ語で「武装した」を意味するὁπλο~(''hoplo''~)に由来し、発見時に装甲プレートがなかったことにちなんだものである。種小名はラテン語で「短い」を意味する''curtus''とギリシャ語で「背中」を意味するνῶτον(''noton'')から派生したものである。 第2の種''Anoplosaurus major''は種小名は「より大きいもの」という意味で、1879年により1つの頸椎と3つの部分的な尾椎にもとづいて命名された。この化石はタイプ種が発見されたのと同じ累層で発見され、以前には ''stereocercus''のものとされていたものである〔。この種は現在ではとされ 、頸椎は曲竜類のもので、尾椎は不定のイグアノドンティアのものであるとみなされている〔〔〔Norman, D.B. 2004. Basal Iguanodontia. In: Weishampel, D.B., Dodson, P., and Osmólska, H. (eds.). The Dinosauria (second edition). University of California Press:Berkeley, 413-437. ISBN 0-520-24209-2.〕。 シーリーはアノプロサウルスを一般的な恐竜と分類したが、スケリドサウルスやポラカントゥスと近縁である可能性があると考え、属名でそのことを示した。また、別の研究者もこの恐竜がを持っていたとみなし始めた〔Zittel, K.A. (1893). ''Traité de Paléontologie III, Paléozoologie, Vertebrata (Pisces, Amphibia, Reptilia, Aves).'' Paris:Doin, xii-894. 〕〔Hennig, E. (1915). ''Kentrosaurus aethiopicus''. Die Stegosaurier-Funde von Tendaguru Deutsch-Ostravrika. II. Historisch-systematische Einführung. ''Palaeontographica Supplement'' 7: 103-253. 〕。1902年には両種をアカントフォリス属に分類し、''Acanthopholis curtonotus''および''Acanthopholis major''とした〔F. Nopcsa, 1902, "Notizen über cretacische Dinosaurier", ''Sitzungsberichte der Mathematisch-Naturwissenschaftlichen Classe der Kaiserlichen Akademie der Wissenschaften'' 111(1): 93-114〕。1923年、ノプシャは一部の化石はアカントフォリスに属するとする一方、カンプトサウルス科のものであるとして残りの化石をこの属から除いた。ノプシャによる提案は混乱を生じ、アノプロサウルスとカンプトサウルス科に分類する著者も現われ〔E. Stromer, 1934, "Ergebnisse der Forschungsreisen Prof. E. Stromers in den Wüsten Ägyptens. II. Wirbeltierreste der Baharîje-Stufe (unterstes Cenoman). 13. Dinosauria", ''Abhandlungen der Bayerischen Akademie der Wissenschaften Mathematisch-naturwissenschaftliche Abteilung'', Neue Folge 22: 1-79〕、この状況は(イグアノドンティアの分類が修正されるまで)数十年続いた〔Norman, D.B., and Weishampel, D.B. (1990). Iguanodontidae and related ornithopods. In: Weishampel, D.B., Dodson, P., and Osmólska, H. (eds.). ''The Dinosauria.'' University of California Press:Berkeley, 510-533. ISBN 0-520-06727-4.〕。 1964年、は ''macrocercus'' Seeley 1879を''Anoplosaurus macrocercus''へと改名した。1969年、Rodney Steelは ''tanyspondylus'' Seeley 1879を''Anoplosaurus tanyspondylus''へと改名した。シンゴノサウルスもエウケルコサウルスも現在では疑問名(''nomen dubium'')とみなされており、この結果これら2種のアノプロサウルスの種も無効と同義である〔。 1998年、Xabier Pereda-SuberbiolaおよびPaul Barrettは''Anoplosaurus curtonotus''の化石の検証を行った。その結果''A. curtonotus''は基底的なノドサウルス科であり、装甲がないのはこの標本が若いうちに死んだ個体のものであるためだとした。歯列が長いことと仙椎が少ないことから基底的な位置とされる。シーリーは一連のシンタイプの中でどれがホロタイプか示さなかった。Pereda-SuperbiolaおよびBarrettはそこで右の肩甲骨である標本SMC B55731を選びレクトタイプに指定した。高いに曲竜類の特徴が表れている。リーチで発見された他のノドサウルス科の化石である標本SMC B55670 - 55742はパラレクトタイプに指定された。Pereda-SuperbiolaおよびBarrettはこれらの化石が実はケンブリッジ・グリーンサンドで発見されたものではなく、同じアルブ期の上部ゴート・クレイ(en)で発見されたものである可能性があると考えた。というのも、これら骨格の要素は単一の個体に由来すると見られ、再体積の多い海成のグリーンサンド由来である可能性が否定されるからである。また''Anoplosaurus curtonotus''は正当な分類群の可能性があるとしている。その後の再検討でもアノプロサウルスが曲竜類だという解釈は支持されている〔Carpenter, K. (2001). Phylogenetic analysis of the Ankylosauria. In: Carpenter, K. (ed.). ''The Armored Dinosaurs.'' Indiana University Press:Bloomington 455-483. ISBN 0-253-33964-2〕〔Vickaryous, M.K., Maryańska, T., and Weishampel, D.B., (2004). Ankylosauria. In: Weishampel, D.B., Dodson, P., and Osmólska, H. (eds.). The Dinosauria (second edition). University of California Press:Berkeley 363-392. ISBN 0-520-24209-2〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アノプロサウルス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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