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アバロンヒル (The Avalon Hill Game Company)はウォーゲームほかの戦略ボードゲームを主力製品としたアメリカのゲーム会社。ほかにミニチュアゲームのルール、ロールプレイングゲーム、スポーツゲームなども出版していた。現在ではハズブロの子会社であるウィザーズ・オブ・ザ・コーストの一部門として名を残している。同社の製品は初期には木屋通商、後にはホビージャパンが輸入し和訳ルールを付して販売したほか、多数の日本語版も製作され、70年代から80年代にかけてSimulations Publications, Inc. (SPI)とともにウォーゲーム・ブームの中心となった。 == 沿革 == === 創業と活発な出版活動 === 1958年、チャールズ・S・ロバーツ(en:Charles S. Roberts)が、自作のウォーゲーム『タクテクス』(en:Tactics)の成功を見て設立した会社である。この『タクテクス』は、実際の戦争を模した状況設定と戦略を持った新しいタイプのボードゲームであった。この種のゲームは以前から存在していたが、例外なく兵士の人形(ミニチュア)と立体的な地形を要するミニチュアゲームであった。 六角形のグリッド(ヘックス)の使用、支配地域(ZOC)の概念、複数ユニットの積み重ね(スタック)、戦闘力比による戦闘結果表(CRT)、地形効果、同一時間を交互に(野球の裏表のように)駒(カウンター)の移動と戦闘を行うなど、現在の娯楽的ウォーゲームに見られるコンセプトの多くは、アバロンヒルが先鞭をつけたものである。初期の有名なアバロンヒル・ゲームとしては、後にSPIを設立するジム・ダニガン(en:James F. Dunnigan )がデザインした『パンツァーブリッツ』(en:Panzer Blitz)のほか、『ドイツアフリカ軍団』(en:Afrika Korps)、『バルジの戦い』(en:Battle of the Bulge)、そして架空戦を扱った『電撃作戦』(en:Blitzkrieg)などがあった。後年の代表作としては『戦闘指揮官』(en:Squad Leader)、その発展形である『ASL』(Advanced Squad Leader)、日本語版が発売された『アップフロント』(en:Up Front)などがある。これらのゲームの所要時間は少なくとも2から3時間、大掛かりなものでは数日を要するものもあった。 主力製品はあくまでボード・ウォーゲームではあったが、ロバーツが目指したのは「大人向け」のゲーム、つまり思考ゲームの会社であった。同社の歴史のほとんどの期間において、ウォーゲームは製品リストの約半数を占めるにすぎない。 ウォーゲーム以外で有名なのは、1976年に3M(英語)社のゲーム部門から買収した『アクワイア』である。また1970年代には一連のスポーツゲームを出版し、特に実際の選手の名前と成績データを使った「en:Statis Pro」シリーズが人気を博した。コンピュータゲームが台頭する1992年まで毎年、選手データカードが発売されていた。 3M以外にもバトルライン社(en:Battleline Publications)の『帆船の戦い』(en:Wooden Ships and Iron Men)、ジェドコ・ゲームズ社(en:Jedko Games)の『独ソ戦』(en:The Russian Campaign)、『英独大西洋上の戦い』(en:War at Sea)、ハートランド・トレフォイル社(Hartland Trefoil)の『文明の曙』(en:Civilization)等の多数の小出版社からゲームの権利を買い取って再版している。鉄道ゲームの『1830』(en:1830)は自社開発だが、アイデアは他社のゲームを元にしている。 1980年からは初期のコンピュータゲームの開発販売に乗り出したが、業界全体の話題になるような成功を収めることはなかった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アバロンヒル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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