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アビアンカ航空011便墜落事故(あびあんかこうくう011びんついらくじこ)とは、1983年11月27日午前0時6分 (UTC) ごろ、スペインマドリード=バラハス空港の南東12キロメートル付近にアビアンカ航空011便が墜落した事故。乗員乗客合わせて181人が死亡した。 == 概要 == アビアンカ航空011便(ボーイング747-283B、機体記号:HK-2910)は、フランクフルト始発、パリ、マドリード、カラカスを経由してボゴタを最終目的地とする国際定期便だった。 当日(1983年11月26日)はフランクフルト – パリ間のフライトがキャンセルされ、当該区間の乗客はルフトハンザに振り替えられた。このルフトハンザ便の到着が遅れたため、それを待っていたアビアンカ011便の離陸も1時間20分ほど遅れて22時25分になった。 FL370 まで上昇した後、23時31分にマドリードの管制にコンタクトし、Pamplona、Barahona、Castejon の各通過点経由でマドリード VOR への飛行クリアランスを得た。15分後 FL190 までの降下を許された。23時52分、さらに FL90 までの降下が許された。 23時56分にマドリッドの管制にコンタクトした後、滑走路 33 へのアプローチ許可を得た。日付が変わり27日0時0分にFL90まで降下した後にさらに降下する許可を得た。0時3分には管制から着陸のクリアランスを得た。 通常の手順では、高度4,000フィートでCPL(VORの名称)直上を通過し直後に右旋回して滑走路直進進入コースに乗る。2海里ほど同高度のまま直進して ILS のグライドスロープを捉え降下を開始し、アウターマーカー上空を高度 3,282 フィートで通過するというものだった。 着陸のクリアランスを受けた時点ではまだ CPL の6海里以上手前の位置を高度4,000フィートで飛行していたが、クルーらはこのまま直進する代わりに右旋回を開始し、降下しながらアウターマーカー付近で再び右旋回して着陸コースに入るショートカットコースをとれば時間節約になると考えた。この際、副操縦士は操縦していた機長に対してアウターマーカー通過高度を、3,282フィートではなく、誤って先頭の二桁が入れ替わった 2,382フィートと告げた〔ビーティー、256頁〕。機長も自分の ILS チャートを確認しなかった。マドリッド空港は高度1,902フィートにあるので、「2,382フィート」では地表から数百フィートほどの高度であり、しかもアウターマーカー付近の地形は数十ないし100メートル程度の小高い丘が点在していた。ILSグライドスロープを捉えるのに、パイロットは習慣として下側から入るので、2,382フィートよりもさらに低い高度をとることになった。 墜落の14秒前にGPWS(対地接近警報)の音声警報が動作した。しかし機長は落ち着いた態度で、 「いいんだ、いいんだ (Bueno, bueno)」 といって何のアクションもしなかった。警報が鳴ったままの状態で5秒後にふたたび、 「いいんだよ (Bueno)」 と言いながら自動操縦を外したが、高度を上げる操作はしなかった。GPWS の音声警報はやまなかったので、隣の副操縦士は気が気でなくなり、 「地表と言ってますが何の意味ですか、機長 (Que dice el terreno Comander)」 と質問した。だがその1秒後には初めのインパクトが記録されており、答えを耳で聞くことはできなかった。 標高2,247フィートの丘に速度142ノットで右主脚と第4エンジンが触れた。3秒後には速度135ノット、4.9度の機首上げ姿勢で次の丘に衝突。さらに6秒後に126ノットで地面に右翼から墜落した。機体は横転して五つに分断した。169名の乗客のうち、生存したのは11名、乗員23名(デッドヘッド4名を含む)に生存者は無かった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アビアンカ航空011便墜落事故」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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