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『アポロの歌』(あぽろのうた)は、1970年4月から11月に『週刊少年キング』(少年画報社)において連載された手塚治虫の漫画作品。 == 概要 == セックスをテーマにした物語で、それ故この作品は、1970年に神奈川県で有害図書に指定されている。作者自身が語っているように、本作は学園紛争時代の暗く殺伐とした世相を反映した、暗い作品になっている〔講談社『手塚治虫漫画全集』版3巻の手塚自身によるあとがきより。〕。 この作品では、母親から虐待を受けた主人公が精神科で治療を受ける合間に見た夢がオムニバス形式で描かれるが、それと同時に主人公自身の物語も次第に進行していく。冒頭付近に予告されているように、いずれの夢も「女性を愛するが、結ばれる前に自分か相手が死んでしまう」という、悲劇色がきわめて強いものである。オムニバス形式を取りつつ、個々のエピソードの積み重ねにより、ひとつの大きな物語の流れが形作られながら進行していくという手法は、後に『鳥人大系』でも用いられた。 タイトルの由来は第5章で説明されるように、ギリシア神話におけるアポロとダフネの悲愛に由来する。アポロ神はニンフのダフネに恋するが、アポロを嫌がったダフネは彼から逃れる為、月桂樹へと姿を代えてしまう。後悔したアポロは彼女を忘れない為、月桂樹から月桂冠を作り、永久に身に着ける事にした。 同じく性を扱った手塚作品として『ふしぎなメルモ』や『やけっぱちのマリア』があるが、『メルモ』がどちらかというと低年齢層の少女をターゲットとし、本作と同時期に執筆・発表された『やけっぱちのマリア』が学園恋愛コメディであるのに対し、本作で手塚は「はっきりと劇画ふうにタッチかえ」〔絶望的な物語を描く。 初出時期のCOM誌上の作者コラムによれば、本作のアニメ化企画があったようで、これが転じて「ふしぎなメルモ」のアニメ化に繋がったようである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アポロの歌」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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