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『アマチュア倶楽部』(アマチュアくらぶ)は、1920年(大正9年)に製作・公開された日本映画である。大正活映(略称:大活)の設立第1作であり、谷崎潤一郎のオリジナルシナリオ〔当初の題名は『避暑地の騒ぎ』〕を基に、トーマス・栗原が監督した。 夏の湘南の海を舞台に、若者たちを中心として起こる様々な騒動を描く、アメリカ風のドタバタ喜劇で、クロスカッティングやクローズアップなどの技法が用いられたり、コンテを使用するなど、アメリカ式の技術を取り入れた画期的な作品となった。また、日本映画において初めて水着女性が写しだされた作品でもあり〔『横浜開港資料館紀要 第25号』p.35〕、主演の葉山三千子が水着姿を披露し、彼女は日本最初の「水着美人」と言われた〔『小田原事件 谷崎潤一郎と佐藤春夫』p.48〕。 俳優には大活の俳優養成所の新人俳優を起用し、「型」にとらわれない自由な演技を要求した〔初期時代の日本映画における演技形態の変遷――型の演技から表情の演技へ―― 〕。その、本作に出演した新人俳優の中には岡田時彦(高橋英一名義)、内田吐夢(閉田富名義)、井上金太郎(栗井饒太郎名義)らもおり、他に葉山や紅沢葉子、谷崎夫人(千代)とその娘(鮎子)、本作の装置担当の尾崎庄太郎、活動弁士の内藤紫漣・杉浦市郎・白石紫紅らも出演している。 1920年(大正9年)8月20日に撮影が開始され、9月下旬に完成〔千葉伸夫著『映画と谷崎』p.62〕、同年11月19日に有楽座で封切られた。冒頭字幕直後の最初のカットで、煙草を吸う谷崎の顔がクローズアップで写しだされ、話題となった〔大正活映と谷崎潤一郎|元町歴史散歩 〕〔筈見恒夫著『映画五十年史』p.71〕〔山口昌男『敗者学のすすめ』p.166〕。 ==あらすじ〔〔『日本喜劇映画史』p.26〕〔『よみがえる幻の名作 日本無声映画篇』p.7〕== 鎌倉由比ヶ浜の海水浴場。村岡繁ら湘南ボーイたちは浜辺で戯れていたところに水着姿の三浦千鶴子が現れ、ボーイたちの視線を釘付けにさせる。その頃千鶴子の家では家宝の土用干しを行っていたが、そこへ二人の泥棒が忍びこむ。一方、村岡の別荘では繁を始め、素人の歌舞伎グループ「アマチュア倶楽部」のメンバーたちが『太閤記十段目』と『先代萩 床下の場』の芝居を公演するためにその稽古に余念がなかった。三浦家へ入った泥棒は帰って来た千鶴子に発見されて逃げ出す。村岡の別荘の大広間では歌舞伎の公演が行われていた。父の留守を狙っての公演だったが、公演中に突然父が帰って来てしまう。父は激怒し、「アマチュア倶楽部」のメンバーは先代萩の衣装のまま家を飛び出す。泥棒は再度千鶴子の家へ忍び込むが、そこへ鎧を着ていた千鶴子と遭遇し、泥棒は浜辺目がけて逃走し、千鶴子は鎧のまま彼らを追いかける。さらに繁と千鶴子の親の通報で警察も駆けつけ、四つ巴の追っかけが展開される。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アマチュア倶楽部」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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