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アメリカの理想を守るための映画同盟 : ミニ英和和英辞書
アメリカの理想を守るための映画同盟[どうめい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [り]
 【名詞】 1. reason 
理想 : [りそう]
 【名詞】 1. ideal 
: [そう]
 【名詞】 1. conception 2. idea 3. thought 
: [もり]
 【名詞】 1. nursemaid 2. baby-sitting 
守る : [まもる]
  1. (v5r) to protect 2. to obey 3. to guard 4. to abide (by the rules) 
映画 : [えいが]
 【名詞】 1. movie 2. film 
: [かく, が]
 【名詞】 1. stroke 
: [どう]
 【名詞】 1. the same 2. the said 3. ibid. 
同盟 : [どうめい]
  1. (n,vs) alliance 2. union 3. league 

アメリカの理想を守るための映画同盟 : ウィキペディア日本語版
アメリカの理想を守るための映画同盟[どうめい]

アメリカの理想を守るための映画同盟(アメリカのりそうをまもるためのえいがどうめい、、略称MPAPAIまたはMPA)は、ハリウッド映画業界で、政治的に保守派の立場を明確に取る人々が結成した組織である。設立は1944年。表明された設立目的は、「共産主義者およびファシストの浸入」(と設立者たちが見なした動き)から、映画業界およびアメリカ合衆国全体を防衛することであった〔。
当初この組織が結成された直近の目的は、「映画業界に共産主義者が存在している」という噂の裏付けとなる事実を、合衆国議会で宣誓して証言してくれる業界著名人のグループを結成することであった。下院非米活動委員会が映画業界の取調べを行った際、「友好的証人」の大部分はこの同盟のメンバーだった〔。
この同盟は下院非米活動委員会に対し、ハリウッドの制作現場を調査するように熱心に働きかけた〔 Dmytryk, Edward. 1996. Odd Man Out, A Memoir of the Hollywood Ten 〕。
この同盟の主たるメンバーには、ロバート・アーサー(Robert Arthur)、マーティン・バークレー(Martin Berkeley)、ワード・ボンド(Ward Bond)、ウォルター・ブレナン(Walter Brennan)、クラレンス・ブラウン(Clarence Brown)、チャールズ・コバーン(Charles Coburn)、ゲイリー・クーパー(Gary Cooper)、ラレイン・デイ(Laraine Day)、セシル・B・デミル(Cecil B. DeMille)、ウォルト・ディズニー(Walt Disney)、アイリーン・ダン(Irene Dunne)、ヴィクター・フレミング(Victor Fleming)、クラーク・ゲーブル(Clark Gable)、セドリック・ギボンズ(Cedric Gibbons)、ヘッダ・ホッパー(Hedda Hopper)、レオ・マッケリー(Leo McCarey)、ジェームス・ケビン・マックギネス(James Kevin McGuinness)、アドルフ・マンジュー(Adolphe Menjou)、ジョージ・マーフィー(George Murphy)、フレッド・ニブロ(Fred Niblo)、ディック・パウエル(Dick Powell)、アイン・ランド(Ayn Rand)、ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)、ジンジャー・ロジャース(Ginger Rogers)、モリー・ライスキンド(Morrie Ryskind)、ノーマン・タウログ(Norman Taurog)、ロバート・テイラー(Robert Taylor)、バーバラ・スタンウィック(Barbara Stanwyck)、キング・ヴィダー(King Vidor)、ジョン・ウェイン(John Wayne)、フランク・ウィード(Frank Wead)、サム・ウッド(Sam Wood)などがいた〔〔。
この同盟は1975年に解散を宣言した。
==原則に関する声明==
この同盟は1944年の設立直後に、次のような「原則に関する声明」(''Statement of Principles'')を発表した。

私たちは、アメリカ的な生き方のすばらしさを信じている。私たちは、アメリカ的な生き方が好きだ。何世代もの人々が闘って生み出し、そして守りぬいてきた、選択の自由と、拘束されない自由。個人として、自由な人間として、発言し、思考し、生活し、信仰し、労働し、自治する自由。自由な人間として、自分自身の能力と力に従い、成功も失敗もできる権利。

こうしたことのすばらしさを信じる私たちは、こうした生き方を破壊的手段で打ち崩し、変えさせようとする共産主義や、ファシズムや、それらに類似した思想の台頭に、強い不安と不快を覚える。彼らは、私たちのこの国に存在する権利を失った人々だ。なぜなら彼らは、自分達が望む変化を、決められた投票手続き以外の方法で実現しようとする人々であり、多数派の人々の意見に従った統治の正当性を否認する人々だからだ。
映画を専門とする私たちは、この業界が共産主義者や急進論者や奇人たちの集まりで、こうした人々に支配された業界だという印象が広がっていることに、憤りを覚える。私たちは、この偉大な表現メディアに仕える人々の大多数は、私たちのような人々だと信じている。しかし残念なことに、この業界の多数派である私たちのような人々は、これまで組織化されないままだった。これはほとんど避けられないことだった。個人の自由と権利を愛しているというまさにそのことが、この業界の大多数である私たちのような人々が、組織化をためらう原因になってきたのだ。しかし今や私たちは、組織化をためらってはならない。もし私たちがためらえば、この「地上で最後の、最大の希望」を、私たちは惨めに失うことになるだろう。
アメリカ人である私たちには、改めて提示するような新しい計画はない。私たちは、新しい計画を実現したいわけではない。私たちの、この計り知れないほど貴重な伝統を、その敵たちから守りたいだけなのだ。すなわち、これまで人類が手にした中で最も不足のない生活と最も豊かな表現を、この国の人々が楽しむことを可能にしたこの自由を。そしてこの危機的状況にあって、この闘いでの勝利を他のどんな要素よりも可能にする努力を育てたこのシステムを。
映画産業に従事する私たちは、特別な責任を自覚し、担わなければならない。映画は、国内だけでなく世界中の人々の思考や見解に影響を与える、この世で最も大きな力の一つだ。この事実は、厳粛な責務を伴う。私たちは、共産主義者、ファシスト、その他の全体主義的な思想を持つグループが、この強力なメディアを悪用して非アメリカ的な考えや信仰を普及することを、決して容認しない。私たちは誓う。映画が忠誠を尽くす対象を、映画を生んだ自由な国アメリカ以外に向けようとするいかなる集団・個人の運動とも、組織的指揮の元に置かれたあらゆる手段をもって、私たちは闘うと。そしてアメリカ的なシーンを、その規範と自由を、その信念と理想を、私たちが知るままのあり方で、私たちが信じるままのあり方で、スクリーンに提示するために、あらゆる手段で私たちの努力を捧げると。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アメリカの理想を守るための映画同盟」の詳細全文を読む




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