|
アメリカ輸送軍(アメリカゆそうぐん、、略称:USTRANSCOM)は、アメリカ軍における統合軍(機能別統合軍)の1つ。1987年に創設された組織で、イリノイ州のスコット空軍基地に司令部を置く。 TRANSCOMは、平時・戦時を問わず、全世界におけるアメリカ軍の兵站・輸送(戦略輸送・戦術輸送)に関する作戦指揮を統括的に担当する組織であり、陸・海・空の三軍が有する兵站・輸送担当部隊などを指揮下に収め、大型輸送機や空中給油機、輸送艦、補給艦、コンテナ、鉄道車両、輸送車両などを運用している。 創設から現在に至るまで、司令官ポストには代々空軍大将が就いている。現任司令官は、ダレン・マクデュー空軍大将(前・空軍航空機動軍団司令官、2015年8月17日 - )。 == 編制 == TRANSCOMの組織編制は、全世界におけるアメリカ軍の兵站・輸送(戦略輸送・戦術輸送)に関する作戦指揮を統括的に担当するという任務に基づき、指揮下に陸・海・空の三軍が有している兵站・輸送担当部隊を「構成部隊 (Component Command)」として組み込む形を採っている。また、TRANSCOM自身の「下部組織 (Subordinate Commmand)」という形で、統合能力付与コマンド (Joint Enabling Capabilities Command; JECC) を隷下に置き、これら4つの組織が中核となっている。 * 航空機動軍団 (AMC):空軍の輸送機・空中給油機部隊であり、戦術・戦略輸送機を多数保有・運用する。TRANSCOMの3つの構成部隊の中では最も規模が大きく、AMC司令官はTRANSCOM司令官と同じく大将が就くポストとなっている。また、民間予備航空隊もAMCの傘下にあり、危機の時などは必要に応じて徴発・動員され、人員・物資の輸送に従事する。 * 軍事海上輸送司令部 (MSC):海軍の補助艦艇を運用する部隊である。輸送船・補給艦だけでなく音響測定艦・海洋観測艦や潜水艦救難艦・病院船など海軍の戦闘艦以外のあらゆる補助艦艇を運用している。運用に際しては民間の船員を大幅に活用している。海上の補給・輸送・後方支援・特殊任務(ミサイル追跡・海洋観測・情報収集など)を司っている。司令官は少将。 * 陸軍配備流通コマンド (SDDC):陸軍の部隊であり、主に陸上における輸送を取り扱う(陸軍も輸送艦や航空機を保有しており、陸上手段以外での輸送を行うこともある)。司令官はMSCと同じく少将が充てられている。 * 統合能力付与コマンド (JECC):どの軍種にも属さないTRANSCOM自身の下部組織。アメリカ軍の全世界的運用・統合運用に対応するため、各統合軍の司令官たちの要求・要望に応じ、統合的な作戦展開を可能にするための支援を行う。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アメリカ輸送軍」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|