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アリアンロッドまたはアリアンフロド/アランロド〔マイヤー『ケルト事典』訳書では、アリアンフロド、グリーン『ケルト神話・伝説辞典』訳書では、アランロド。〕(Arianrhod, Aranrhod, Arianrod)は、ケルト神話(ウェールズ神話)の女性(女神)で、ウェールズ文学では名高い美女として登場する。彼女をめぐる物語は、より古い時代の月の女神の物語に基づいていると考えられる〔''Oxford Dictionary'', p.24。〕。アリアンフロドとは、ウェールズ語で「銀の円盤」または「銀の輪・車輪」を意味する〔。 == 概説 == アリアンロッドは、ウェールズの母神ドーンの娘と考えられている(ドーンは、アイルランドの母神ダヌのウェールズでの対応女神である)。ドーンの息子(Gwydion)の姉妹〔は姉であるとしている。〕であり恋人である〔。後述のは叔父に当たる。ブリギッド(ブリーイッド、ブリギッテ)と同一神ともされる。 『マビノギオン』第4枝『マソヌウイの息子マース』では、グウィネズの領主マースが、彼の脚を支える者としての資格を持つかどうかで、アリアンロッドを試した。資格は処女であること〔グリーンによれば国土の生命力と処女の持つ繁殖力とが関連付けられている。〕で、そのためアリアンフロドはマースの魔法の杖をまたがねばならなかった。 しかしアリアンロッドは、杖をまたいだ瞬間に早生の双子の男児を産み落とした。一人はディラン〔、大波の子ダラン〕であるが、いま一人の子供は、彼女が適切と判断するまで名を付けないということも含めて、三つのゲッシュ(禁忌)を定めた。アリアンロッドは母性を否定する女性で、ディランを捨て、いま一人の子供も禁忌によって認知を拒否したとされる〔マルカル『ケルト文化事典』、p.11。〕。しかし、アリアンロッドは、弟グウィディオンの企みによって、男児をスェウ〔(Lleu Llau Gyffes, フレウ・フラウ・ゲフェス、手先の器用なガフェス) その名は「光」を意味し、リースは同源の名を持つアイルランド神話のルーと同一視している。 /ll/ の連続子音は、ウェールズ語では、/l/ に近い無声音で、強い気息音を伴う。これを h+l で表現すると、Lleu は「フレウ」あるいは「フレイ・フリュー」のように転写される。しかし、s の子音で転写する方がより原音に近いようである。グリーンとマイヤーの両訳書で、「サ行」で転写されている。〕と名付けざるを得なくなった〔グリーン、p.40。〕。また残り二つの禁忌も解除せざるを得なくなった。 ウェールズの詩人は、北冠座を「カエル・アリアンロド(アリアンフロドの砦の意)〔カエルは元々後期ラテン語の派生で、ウェールズ語に取り入れられた。〕」と呼び、しばしばこの言葉を使用した〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アリアンロッド」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Arianrhod 」があります。 スポンサード リンク
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