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アリル歪み (アリルひずみ、) は、二重結合の存在する分子において、二重結合上の原子にある置換基とアリル位原子 (原子1 とする) 上にある置換基の間に生じる反発相互作用(立体障害)のことである。 strain をそのまま音訳してアリルストレイン、アリリックストレイン、あるいは略して A strain とも呼ばれる。 アリル位に近い方の原子 (原子 2 とする) 上の置換基との相互作用が 1,2-アリル歪み (A(1,2)-strain)、アリル位から遠い方の原子(原子3とする)上の置換基との相互作用が 1,3-アリル歪み (A(1,3)-strain) と呼ばれるが、1,2-アリル歪みは本質的に単結合の重なり歪みと変わらないため、アリル歪みといった場合、通常は 1,3-アリル歪みのことを指す。 == 概念 == 原子1上に置換基が存在する場合、原子2上の置換基との間に重なり歪みが生じるため、原子1上の置換基は原子2上の置換基とは二面角が180度となる立体配座 (アンチペリプラナー配座) をとろうとする傾向がある。一方、二重結合の存在によって原子3上の置換基の位置は原子2上の置換基に対して固定されている。そのため、このアンチペリプラナー配座をとろうとした場合、原子2上の置換基に対してトランスの位置にある原子3上の置換基が原子1上の置換基と接近してしまう。この結果生じるのが1,3-アリル歪みである。 アリル歪みは二重結合の存在する分子に特有の立体反発である。原子2-原子3間が単結合の場合には、原子3上の置換基の位置は固定されていないので原子1上の置換基から自由に離れることができる。そのためアリル歪みに相当するような1,3-歪みは安定な配座を決定する重要な要因にはならない。ただし、環式化合物においては置換基の位置が固定されるため、同じような1,3-位間の置換基の立体反発が安定な配座の決定に重要な要因となる。こちらについては1,3-ジアキシアル相互作用を参照のこと。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アリル歪み」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Allylic strain 」があります。 スポンサード リンク
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