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アリ・ババと四十人の盗賊 : ミニ英和和英辞書
アリ・ババと四十人の盗賊[ぞく]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [よん]
  1. (num) four 
四十 : [よんじゅう]
 【名詞】 1. forty 
: [とお]
  1. (num) 10 2. ten 
: [ひと]
 【名詞】 1. man 2. person 3. human being 4. mankind 5. people 6. character 7. personality 8. true man 9. man of talent 10. adult 1 1. other people 12. messenger 13. visitor 1
盗賊 : [とうぞく]
 【名詞】 1. thief 2. robber 
: [ぞく]
 【名詞】 1. rebel 2. insurgent 3. thief 4. burglar

アリ・ババと四十人の盗賊 ( リダイレクト:アリババと40人の盗賊 ) : ウィキペディア日本語版
アリババと40人の盗賊[ありばばと40にんのとうぞく]

アリババと40人の盗賊』(アリババと40にんのとうぞく、、)は、イスラム世界に伝わっている物語の一つである。一般には『アラビアンナイト』(千夜一夜物語)の中の一編として認識されることが多いが、『アラビアンナイト』の原本には収録されていなかった(後述「アラビアンナイトとの関係」を参照のこと)。
主人公のアリババの「ババ」という言葉は、アラビア語・ペルシャ語で「お父さん」の意である。
== アラビアンナイトとの関係 ==
この物語の原典・出所については複雑な事情がある。
まず、18世紀初めにフランスの東洋学者ガランが『千夜一夜物語』の第11巻に入れた("Histoire d'Ali-Baba et de quarante voleurs exterminés par une esclave")ことで世界中に知られたが、『千夜一夜物語』の原本の中にも、独立の写本にしても、アラビア語原典が見つからなかった。ガランは、シリア北部アレッポの出身でフランスに滞在していたハンナ・ディヤーブ(Hanna Diab 又は Youhenna Diab)から聞き取り、千夜一夜の翻訳の続きに加えたとしている〔 Ulrich Marzolph: The Arabian Nights Encyclopedia(2004), Volume 1, pp.12-13 , ISBN 9781576072042
〕〔西尾哲夫『アラビアンナイト --- 「物語」に終わりはない』、100分de名著、NHK出版、2013年11月、pp.19-20、ISBN 978-4-14-223032-7 『ガランは「千一夜」物語という以上は物語は千一夜分あるはずだとかたく信じていたので、続きが書かれた写本を必死で探しまわりました。しかし、うまく見つけることができません。困り果てていたところ、シリア北部アレッポの出身でフランスに滞在していたハンナ・ディヤーブという人物と知己になり、彼が故郷の民話にくわしいことがわかりました。そこで彼に写本に入っていないアラビアンナイトのような物語をいろいろ聞き取りし、それを翻訳の続きに加えていきました。このとき聞き取った話の中に、いまのわれわれにおなじみの「アラジン」や「アリババ」「空飛ぶ絨毯」などがありました。』〕。
1908年に至り、がオックスフォード大学のボドリアン図書館の写本目録の中からアラビア語原典の存在を確認し、1910年に英国王立アジア協会の雑誌にその原文を発表した〔ロバート・アーウィン、西尾哲夫訳『必携アラビアン・ナイト 物語の迷宮へ』、p.76、平凡社、1998年1月、ISBN 4-582-30803-1〕。これで原典探しは一件落着となったとされた。日本では、この原文は前嶋信次によって日本語に訳され、1985年、前嶋の死去のあと、平凡社東洋文庫「アラビアン・ナイト」の別巻として出版されている〔池田修、ムフシン・マフディー版「アラビアン・ナイト」の登場、「千夜一夜物語と中東文化---前嶋信次著作集I」に所載、p.471、平凡社東洋文庫669、2000年4月10日初版、ISBN 4-582-80669-4〕。ただし、前嶋は、「果たしてガランが使用したものと同じか否か、両者間に文体の差があって不確かである。またシリア系の説話という説が有力だが、トルコやスラブ系の説話の影響も認められる」としている〔前嶋信次(訳)『アラビアン・ナイト 別巻』アラジンとアリババ、東洋文庫443)あとがきにかえて、pp.287-288、平凡社平凡社東洋文庫)、1985年3月8日初版第1刷〕。
ところが、1984年にハーバード大学のアラビア語の教授であったが、「千夜一夜物語」の原型といわれるものの復元に成功して、「初期アラビア語原典による千夜一夜物語の書」という、画期的な研究成果を発表し、今まで解明されていなかった多くの問題に光を与えるところとなった〔池田修、ムフシン・マフディー版「アラビアン・ナイト」の登場、「千夜一夜物語と中東文化---前嶋信次著作集I」に所載、p.469、平凡社東洋文庫669、2000年4月10日初版、ISBN 4-582-80669-4〕〔ロバート・アーウィン、西尾哲夫訳『必携アラビアン・ナイト 物語の迷宮へ』、p.79-81、平凡社、1998年1月、ISBN 4-582-30803-1〕。マフディーの写本研究はまた思いがけない発見をしている〔。マクドナルドが発見したアラビア語写本をマフディーが子細に検討した結果、この写本はの門下生で、18世紀の後期に商人となってエジプトに移り住んだジャン・ワルシー(Jean Varsi)というフランス人の筆跡によるもので、ガランのフランス語訳から逆にアラビア語に訳し直したものと解明された〔Husain Haddawy訳, "The Arabian Nights II: Sinbad and Other Popular Stories (v. 2)", Introduction, p.xiii, W W Norton & Co Inc (September 1995), ISBN 978-0393038156 "Although it is written in a pseudo-grammatical Arabic, with some mistakes and colloquial words, as well as purple patches, verses, and rhyming phrases alien to Galland's verdion, a close examination reveals that it is a modified translation of Galland. It is no more of Arabic origin than its author Jean Varsi, a Frenchman attached to the French mission in Egypt."〕〔ロバート・アーウィン、西尾哲夫訳『必携アラビアン・ナイト 物語の迷宮へ』、p.83-84、平凡社、1998年1月、ISBN 4-582-30803-1〕〔池田修、ムフシン・マフディー版「アラビアン・ナイト」の登場、「千夜一夜物語と中東文化---前嶋信次著作集I」に所載、p.472、平凡社東洋文庫669、2000年4月10日初版、ISBN 4-582-80669-4〕。結局、この有名な物語は、「アラビアン・ナイト」の外典として存在していたのか、ガランが創作したのか、何によったのか、出所探しは振り出しに戻ってしまった〔。
なお、「アリババと40人の盗賊」、「アラジンと魔法のランプ」のように、アラビア語の原典が見当たらない物語群は「orphan tales」〔 Robert Irwin: The Arabian Nights: A Companion(1994), p.30(下から3行目), ISBN 978-1860649837〕と呼ばれている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アリババと40人の盗賊」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ali Baba 」があります。




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