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アルケースティス()は、ギリシア神話の女性である。長母音を省略してアルケスティスとも表記される。 イオールコス王ペリアースとビアースの娘アナクシビアーの娘で、アカストス、ペイシディケー、ペロペイア(ペロピア)、ヒッポトエーと兄弟〔アポロドーロス、1巻9・10。〕。ペライ王アドメートスの妻となり、エウメーロスを生んだ〔『イーリアス』2巻・711~715。エウリーピデース『アルケースティス』。〕。またペリメーレーという娘もいた〔アントーニーヌス・リーベラーリス、23。エウリーピデース『アルケースティス』も参照。〕。 アルケースティスは貞淑な女性として有名で〔ヒュギーヌス、256。〕、若く死ぬ運命にあった夫の身代わりになって死んだといわれる。 == 神話 == 父ペリアースはアルケースティスに大勢の求婚者が現れたとき、戦車に獅子と猪をつないだ者に娘を与えるとした。そこで求婚者の1人アドメートスに仕えていたアポローンが戦車に獅子と猪をつないでアドメートスに渡し、アドメートスはそれをペリアースのところに持って行った。こうしてアルケースティスはアドメートスと結婚した。しかしアドメートスは結婚式のときにアルテミスのみ供犠することを忘れたため、アルテミスは新婚の部屋をヘビで満たした。そこでアポローンの助言に従ってアルテミスの怒りをおさめ、またアポローンはモイライからアドメートスが若くして死ぬ運命にあり、助かるには両親か妻がアドメートスの代わりに死ぬしかないことを聞き出した。アドメートスの両親がそれを拒んだとき、アルケースティスは夫の身代わりとなって死に、夫の命を救った。しかしペルセポネーはアルケースティスを地上に帰したとも、ヘーラクレースがハーデースと戦って取り返したともいわれる〔アポロドーロス、1巻9・15、2巻2・6。ヒュギーヌス、50、51、243、251も参照。〕。 エウリーピデースの悲劇『アルケースティス』によると、ヘーラクレースはアルケースティスの墓に行ってタナトスを待ち伏せし、アルケースティスを返すまでタナトスを締め上げた。このためタナトスは諦めて退散し、ヘーラクレースは生き返ったアルケースティスをアドメートスのところに連れて行ったという〔エウリーピデース『アルケースティス』。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アルケースティス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Alcestis 」があります。 スポンサード リンク
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