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『アルジャーノンに花束を』(アルジャーノンにはなたばを、''Flowers for Algernon'')は、アメリカ合衆国の作家ダニエル・キイスによるSF小説。1959年に中編小説として発表し、翌年ヒューゴー賞を受賞。1966年に長編小説として改作され、ネビュラ賞を受賞した〔。 それまでのSF小説が宇宙や未来などの舞台とした作品であったことに比べ、本作は知能指数を高める手術とそれに付随する事柄という限定した範囲での前提でSFとして成立させている。ジュディス・メリルは、本作をSFの多様性をあらわす作品のひとつとして位置づけている〔。また、最後の一文が主眼であり、ここに収束される感動に泣かされる作品でもある〔谷口高夫「解説」(『アルジャーノンに花束を』)(早川書房ハードカバー版、1984年)241頁〕。 == 作品背景・発表経過 == 短編『エルモにおまかせ』を発表後、次作のアイディアを考えていたダニエル・キイスは、自身がニューヨーク大学在学中に書きなぐっていたメモを見つけ、そこから創作の構想を膨らませていった〔ダニエル・キイス(訳:小尾芙佐)『アルジャーノン、チャーリイ、そして私』(早川書房、2005年)〕〔ダニエル・キイス「日本語版文庫への序文」(新版『アルジャーノンに花束を』)(ハヤカワ文庫、2015年)〕。 その学生時代のメモには、「ぼくの教養は、ぼくとぼくの愛するひとたち――ぼくの両親――のあいだに楔を打ちこむ」、「もし人間の知能を人工的に高めることができたら、いったいどういうことになるか」と書き留められていた〔〔。 キイスは、社会問題となっている「いじめ」「虐待行為」などの「暴力と精神崩壊」の原因について考え、「知能」が人間に与えられた最高の資質の一つであるにもかかわらず、その知識を求める心が、愛情を求める心を排除してしまうことが多い点に気づき、「愛情を与えたり受け入れたりする能力がなければ、知能というものは精神的道徳的な崩壊をもたらし、神経症ないしは精神病すらひきおこす」こと、「自己中心的な目的でそれ自体に吸収されて、それ自体に関与するだけの心、人間関係の排除へと向かう心というものは、暴力と苦痛にしかつながらないということ」を作品のモチーフに据えた〔。 知的障害のある主人公・チャーリイの書いた記録という設定のため、キイスは、実際に主人公と同じ特性を持つ少年の文章を参考にして、冒頭の文章スタイルを作っていった〔小尾芙佐「訳者あとがき」(新版『アルジャーノンに花束を』)(ハヤカワ文庫、2015年)〕。 出来上がった中編を友人フィル・クラス(SF作家・ウィリアム・テン)に見せ、「これはまちがいなく古典になる」と太鼓判を押されたキイスは、さっそく原稿を『ギャラクシイ』誌に持っていくが、暗い結末をハッピーエンドに書き変えれば掲載すると言われてしまった〔。友人フィルは、絶対に結末は変えるなとキイスに強く忠言した〔。 結末を変えなかった中編『アルジャーノンに花束を』は、1959年に、アメリカの雑誌『ファンタジイ・アンド・サイエンス・フィクション』4月号で発表され、翌年ヒューゴー賞を受賞し〔、アイザック・アシモフ編の『ヒューゴー賞傑作選 No.2』にも収録された〔。その後1966年に長編小説化され、ハーコート・ブレイス&ワールド社から刊行された。長編版はネビュラ賞を受賞し、ヒューゴー賞 長編小説部門候補にも挙げられた〔。過去の受賞作と同内容のものが候補となることは異例である〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アルジャーノンに花束を」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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