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アルスター物語群(アルスターサイクル、アルスター神話群、アルスター説話群)(, )は、ケルトのアイルランド神話の4大サイクルのうちの1つで、かつては「赤枝の騎士団のサイクル 」(Red Branch cycle〔Mackillop, Dict. Celt. Mythology, "Ulster Cycle"〕)などとも称された、一群の韻文・散文の物語〔。 == 概要 == はそれを語り継いだ詩人たちによって類型による分類が行われていたが〔こうした分類には「最期」、「駆け落ち」、「狂乱」、「戦い」、「」、「」、「」、「殺戮」、「」、「求婚」、「破壊」などがあった〕、19世紀に入りこれとは別の観点からの再分類が行われた。これが日本語で「物語群」「説話群」とも訳される「サイクル」である。サイクルは決して厳密な区分ではなく、便宜的な区分にすぎない。このサイクルの一つ、アルスター物語群は主要な登場人物がアルスター国の王や戦士と言った関連人物である物語を集めた分類である〔物語の舞台がアルスターである事を意味しているわけではない。『』はアルスター物語群に分類されるが、主な舞台となるのは東部のレンスターである。逆に、『』の舞台はアルスターであるがこれはへと分類される。〕。物語のほとんど全編がキリストの生涯と同時代(前1世紀~西暦1世紀)〔『来寇の書』Macalister 編訳では、クーフーリンがファルの石を叩いた時はキリスト生誕の時だとし、『コンホヴァルの最期』(Kuno Meyer 編訳 Death of Ulster Heroes) によれば、キリスト磔刑の報を聞いたコンホヴァルが興奮して(脳内の残留弾が動いて)死んだと書かれる。〕だとされるが、この時代背景は物語を史実とみなしてアイルランドの歴史の空白を埋めようとする試みの中で後から追加されたものである。 アイルランドには北と戦闘を結びつける信仰がある。北方の国であるアルスターは他の国全てを相手取ることが可能なほどの勇猛な国として描かれる。このアルスターの中でも随一の勇者とされるのがクーフーリンである〔。その中核をなす一大英雄譚『クアルンゲの牛捕り』( クーリーの牛争い)は、ある名牛の奪い合いをめぐり、アルスターが、ライバル国コノートをふくむ他の四州を相手に戦争をくりひげる物語である。しかもコノート側には、アルスターから亡命した勇士の一団も控えている。さらには開戦時はアルスターの戦士のことごとくの力が萎え、クーフーリンただひとりでもちこたえねばならない。 上述のアルスター亡命組が国を捨てたいきさつや、力萎えの呪いがかけられた原因、王の誕生、クーフーリンの出自、修行と婚姻、名牛たちの前世について語るのが、『クアルンゲの牛捕り』の十篇ほどの前話()であり〔レンスターの書の前話リストでは十篇(前話『如何にしてクアルンゲの牛捕りは発見されしか』Do fallsigud 参照)。他の写本では前話リストの後世が異なる。Arbois de Jubainville は十二編と数える。Scela サイト参照。〕、それらもアルスター物語群の代表作品である。 アルスター物語群随一の勇者がクーフーリンなら、その悲劇のヒロインはデァドラ〔である。時代が下ると、『デァドラ』物語こと『ウシュリウの息子たちの流浪』は、脚色された近世版『ウシュリウの子らの最期』が作られ、スコットランドでも書写され、広まった。 アルスター物語群には、戦女神モリガンやルー〔『クアルンゲの牛捕り』〕、また女死神バドヴ〔『ダ・コガの館』〕など、神話物語群の神/人物も登場する。王宮にはドルイド僧がいて予言をおこない、詩人の風刺や竪琴師の曲〔『ダ・コガの館』〕は呪いの威力を発揮し、人間はゲシュ(禁忌)〔『クアルンゲの牛捕り』、『ダ・デルガの館の崩壊』〕という掟に縛られる、などの超自然的な側面が見られる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アルスター物語群」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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