翻訳と辞書
Words near each other
・ アルファサファイア
・ アルファシェイプ
・ アルファシステム
・ アルファシステムズ
・ アルファジェット
・ アルファジェット (航空機)
・ アルファジム
・ アルファス
・ アルファスコープ
・ アルファスタント
アルファスッド
・ アルファスパイダー
・ アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩
・ アルファゾーン
・ アルファチャネル
・ アルファチャンネル
・ アルファックスフードシステム
・ アルファテスト
・ アルファディア
・ アルファディア・リムジンサービス


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

アルファスッド ( リダイレクト:アルファロメオ・アルファスッド ) : ウィキペディア日本語版
アルファロメオ・アルファスッド

アルファスッド(''Alfasud'' )はイタリア自動車製造会社のアルファロメオが1971年から89年まで製造販売していた小型大衆車。イタリアにとって重要な国家政策であった南北の経済的格差解消のため、親会社に当たる産業復興公社(I.R.I.)が南イタリアのナポリ近郊、ポミリャーノ・ダルコ(''Pomigliano d'Arco'' )に小型大衆車工場を建設しこの地域の雇用を創出することを計画、そのための生産車種として開発された。スッド(''Sud'' )とはイタリア語で「南」を意味する。
== 概要 ==

主任設計者はオーストリア出身で、フェルディナント・ポルシェの薫陶を受けたルドルフ・ルスカ(:en:Rudolf Hruska)であった。1971年のトリノ自動車ショーにデビューすると、ジョルジェット・ジウジアーロによる魅力的なスタイリング、低重心の水平対向エンジンや特にフロントはインボードとされた4輪ディスクブレーキなどの高度なメカニズムがジャーナリズムから高い賞賛を受けた。なお、こうした設計は1966年にデビューした百瀬晋六設計の日本車・スバル・1000や1970年登場のシトロエン・GSに触発された可能性がある〔 スバル1000やアルファスッドが自動車雑誌やブログ等の記事で取り上げられた場合、アルファスッドはスバル1000のコピーである、と一刀両断にされることも少なくないが、両車を詳細に比較した場合、サスペンションの設計など両車で大きく異なる部分も少なくない。したがって「参考にした」あるいは「影響を受けた」とは言えても、一概に単純なコピーであるとは言い切れない。〕が、ルスカ自身は自動車雑誌「スーパーCG」No.29号に掲載されたインタビュー記事の中で、「影響されたわけではない」とこれを否定している〔このインタビュー記事は、ルスカが、アルファスッド以前に登場した同じレイアウトのランチア・フラヴィアロイト・アラベラの名を挙げてこれら“など”に「影響されたわけではない」と述べたもので、“など”に含まれる可能性が高いにせよ、スバル1000やシトロエンGSの名を具体的に挙げているわけではない。〕。
アルファスッドはこのように1970年代初頭の小型大衆車にしては傑出した設計内容を持っており、シャープなハンドリングや広い居住スペース、高いブレーキ性能などそれにふさわしい性能を有していたが、ポミリャーノ・ダルコ工場の生産技術、労働者のスキルの低さ、更には労働争議に悩まされたイタリア鉄鋼産業の生産力不足を補うためにソ連から輸入したといわれるボディ用鋼板の防錆処理不足により、購入者たちはボディ内外の仕上げの悪さや1-2年でフロントウインドウ周辺に穴が開くほどの発錆に悩まされることになった。また熱帯地域などでクーラーを装着した場合、冷却不足でオーバーヒートする事例も多く見られた。
このためセダン・ワゴン系だけで1983年までに893,719台という多数が生産され、アルファロメオの魅力をより幅広い層に知らしめたアルファスッドは、同時にアルファロメオの品質問題が社会一般に喧伝される原因にもなってしまい、南イタリアでのアルファスッド生産はアルファロメオブランドの信用低下・経営悪化の直接の原因となった。また発錆のため早い時期にスクラップにされた例が多く、程度の良いアルファスッドの残存台数は世界的にも生産規模の割には非常に少ないと言われている。何より、世界的にもデロリアンなど欠陥車の筆頭として挙げられる不名誉を得てしまった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アルファロメオ・アルファスッド」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Alfa Romeo Alfasud 」があります。




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.