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アルモリカ
アルモリカ (ラテン語:ArmoricaまたはAremorica、ブルトン語:Arvorig)は、古代ガリアの一部の名称。セーヌ川とロワール川とに挟まれた地域で、内陸の不確定な地点まで伸び、大西洋へ下り、ブルターニュ半島も含んでいた〔''Merriam-Webster Dictionary'', ''s.v.'' "Aremorica" ; ''The Free Dictionary'', ''s.v.'' "Aremorica" .〕。より具体的には、ロワール川河口南のポルニックからコー地方のディエップまでの間を指す。 ==語源== アルモリカという名称の語源は、ガリア語の語句are-mori(海の上)から派生したガリア語の地名Aremorica( *are-mor-ika、海によって定まる地)である。接尾辞の-ikaは、最初は形容詞の形態をつくるため使われ、その後名詞となった(例としてノルマンディーのPays d'OucheはUticaから、PercheはPerticaから派生したものである)。文献学者のフェリックス・ガフィオ(fr)によれば、Aremoricaのつづりはラテン語の通常の形態で、Armoricaはその変形したものであるという。初期のアルモリカの範囲は曖昧で、10世紀にはノルマンディーの一部となっていた広大な部分を含んでいた。一部の解釈では、ガロンヌ川までに至る海岸線全てを含むという。後世になって、このアルモリカという語は古代のブルターニュ半島を指す名称に限って使われるようになった。 ウェールズ語やコーンウォール語と同様に島嶼ケルト語のブリソン諸語に属するブルトン語においては、『海の上』をwar vor(ウェールズ語ではar y môr)といった。古語のarvorはブルターニュ沿岸部を指す名称として用いられ、反対にargoad(森の中を意味する。ウェールズ語ではar goed)はブルターニュ内陸部を指していた〔 The Irish form is ''ar mhuir'', the Manx is ''er vooir'', and the Scottish form ''air mhuir''. However, in these languages the phrase means "on the sea", as opposed to ''ar thír'' or ''ar thalamh/ar thalúin'' (''er heer/er haloo'', ''air thìr/air thalamh'') "on the land".〕。こうした同一語源の現代的な使用法は、ローマ人が最初に内陸部で沿岸の人々と接触していたことを示唆しており、Aremoricaという地方名が、沿岸も内陸も含む全ての領域として呼ばれていたと推測される。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アルモリカ」の詳細全文を読む
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