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アレクサンドリア港攻撃 : ミニ英和和英辞書
アレクサンドリア港攻撃[あれくさんどりあこうこうげき]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [みなと]
 【名詞】 1. harbour 2. harbor 3. port 
攻撃 : [こうげき]
  1. (n,vs) attack 2. strike 3. offensive 4. criticism 5. censure 

アレクサンドリア港攻撃 : ウィキペディア日本語版
アレクサンドリア港攻撃[あれくさんどりあこうこうげき]

アレクサンドリア港攻撃英語:Raid on Alexandria)は、1941年12月19日に行われた第二次世界大戦の戦いで、イタリア海軍によるアレクサンドリア港に停泊するイギリス艦隊への特殊作戦。暗号名はEA-3作戦〔潜水艦の死闘、271ページ〕。
作戦は成功し、英戦艦「ヴァリアント」と「クイーン・エリザベス」の2隻が大破、行動不能になった。
== 強襲 ==

1941年12月3日、イタリア王立海軍レージャ・マリーナ)はラ・スペツィア海軍基地に停泊している3隻の有人魚雷潜水艦『シィーレ』に格納して出撃させた。エーゲ海レロス島で6人の特殊部隊の隊員(ルイージ・デュランド・デッラ・ペンネ、エミリオ・ピアッチ、ヴィチェンツォ・マッテロッタ、マリオ・マリーノ、アントニオ・マルチェッラ、スパルツェコ・チェルガト)と合流して敵地へと向かった。
1941年12月19日、15メートル(49フィート)下を潜水する『シィーレ』は目標のアレクサンドリア港から2.1kmの地点で魚雷を射出した。三つの有人魚雷を操作する隊員達は、イギリス軍が3隻の駆逐艦を基地に収納するタイミングを利用して湾内に潜入する事に成功した。幾つかの困難を潜り抜けて、ペンネとエミリオ・ピアッチの班は吸着機雷を停泊していた英戦艦『ヴァリアント』の底に設置した。その直後にイギリス軍は潜入部隊の存在に気付き、彼らを拘束した。しかしイギリス軍は吸着機雷の存在には気が付かなかった。イギリス側は二人を尋問したが、彼らは氏名と階級、識別番号しか答えず、そのためヴァリアント艦内に軟禁されたがその場所は彼らが爆薬を設置した場所の近くであった〔潜水艦の死闘、275-276ページ、潜水艦戦争、133ページ〕。爆発予定時刻に10分前になってペンネはヴァリアントのチャールズ・モーガン艦長と話をしたいと言い、もうすぐこの戦艦は爆発すると述べた〔潜水艦の死闘、276ページ、潜水艦戦争、133ページ〕。それからヴァリアントは爆発により擱座した。奇跡的にペンネとエミリオの二人は無事に脱出した。
同じタイミングでエジプト警察が市内に潜伏していたヴィチェンツォら他の4人の隊員を拘束していたが、既に彼らは同じく湾内のノルウェー国籍のタンカー『タゴナ』(7750トン)と英戦艦『クイーン・エリザベス』に機雷設置を完了していた。湾内で『タゴナ』が轟音と共に爆発し、隣に停泊していた英駆逐艦『ジャーヴィス(en)』も巻き込まれて大破した。続いて爆発した『クイーン・エリザベス』もヴァリアントと同じ末路を辿った。
沈められた2隻の大型戦艦はすぐに引上げ作業が行われたが、修理が完了して戦列に復帰するまで1年以上もの月日を浪費する事になった。イギリス軍は2隻の戦艦が重大な損傷を受けていないよう見せる工作を行った〔潜水艦の死闘、276ページ〕。だが、ドイツ軍の空中偵察により作戦の成功は知られていた〔潜水艦戦争、135ページ〕。
このイタリア海軍の勝利は劣勢であった地中海制海権を枢軸側に大きく傾かせ、半年間にわたって北アフリカの陸上部隊に安定した補給が行われる事になった。
この出来事はイギリス側にも強く記憶され、1958年に「静かな敵」(ローレンス・ハーヴェイ主演、邦題「潜航電撃隊」)という名称で映画化された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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