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アレニウムイオン()は芳香族求電子置換反応で反応中間体として現れるシクロヘキサジエニルカチオンである〔''Stable carbocations. CXVIII. General concept and structure of carbocations based on differentiation of trivalent (classical) carbenium ions from three-center bound penta- of tetracoordinated (nonclassical) carbonium ions. Role of carbocations in electrophilic reactions'' George A. Olah J. Am. Chem. Soc.; 1972; 94(3) pp 808 - 820; 〕。これはWheland中間体またはσ錯体とも呼ばれる。もっとも単純な例はベンゼニウムイオン (benzenium ion) C6H7+であり、これはプロトン化されたベンゼンである。 : アレニウムイオンは芳香族ではないが正電荷が5つの炭素上のπ電子系で非局在化するので比較的安定である。共鳴構造は次のとおり。 : アレニウムイオンを安定化する求電子剤が存在する。ベンゼニウムイオンはカルボラン超酸 (H(CB11H(CH3)5Br6)など)により塩として単離できる〔''Isolating Benzenium Ion Salts'' Christopher A. Reed, Kee-Chan Kim, Evgenii S. Stoyanov, Daniel Stasko, Fook S. Tham, Leonard J. Mueller, and Peter D. W. Boyd J. Am. Chem. Soc.; 2003; 125(7) pp 1796 - 1804; 〕。この結晶は150 ℃まで熱力学的に安定である〔''Isolating Benzenium Ion Salts'' Christopher A. Reed, Kee-Chan Kim, Evgenii S. Stoyanov, Daniel Stasko, Fook S. Tham, Leonard J. Mueller, and Peter D. W. Boyd[J. Am. Chem. Soc.; 2003; 125(7) pp 1796 - 1804; 〕。 またメチレンアレニウムイオンはつぎのように金属錯体で安定化する〔''Synthesis and Reactivity of the Methylene Arenium Form of a Benzyl Cation, Stabilized by Complexation'' Elena Poverenov, Gregory Leitus, and David Milstein J. Am. Chem. Soc.; 2006; 128(51) pp 16450 - 16451; (Communication) 〕。 : この反応ではTMEDAで安定化した錯体1がdppeにより酸化されDewar–Chatt–Duncansonモデルの錯体2ができる。つぎにメチルトリフラートの求電子攻撃によりメチレンアレニウムイオン3ができる。結晶のX線構造解析により正電荷はベンゼン環のパラ位と環外のメチレン基に主に存在することがわかった。水と反応させ、つぎにトリエチルアミンで処理するとエーテル結合が加水分解される。 ==参考文献== 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アレニウムイオン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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