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アレルゲン(ドイツ語:Allergen)とは、アレルギー疾患を持っている人の抗体と特異的に反応する抗原のこと。一般には、そのアレルギー症状を引き起こす原因となるものを言うが、感作はされているが具体的な症状があるわけではない人においても、その抗体と反応する抗原もアレルゲンと呼ぶ。さらに広義には、それに対するアレルギー患者が多いなど、アレルギーの原因によくなり得る物質のこと。 正確には抗体と反応してアレルギーを引き起こす物質(抗原)そのものを指すが、その抗原を含んだ物質(食品など)を指すことも多い。たとえばスギ花粉症におけるアレルゲンは Cry j 1(クリジェイワン)などの花粉に含まれるタンパク質が同定されているが、一般にはスギ花粉症のアレルゲンはスギ花粉として認識されている。 アレルギー物質ともいう(とくに、上記の「アレルギーの原因によくなり得る物質」のことや、「アレルゲンを含んだ物質」の意でそう呼ばれる)。 免疫反応のひとつである抗原抗体反応における抗体をアンチボディ(''antibody'')、抗原をアンチゲン(''antigen'')というが、アレルゲンとはアンチゲンとアレルギーとを合成した造語である。アレルギーという疾患(メカニズム)の提唱者であるオーストリアの小児科医フォン・ピルケーがそのように呼んだ。 == 種類・分類 == アレルゲンの主なものは以下のように分類される。 *一般的アレルゲン *吸入性アレルゲン *室内塵(ハウスダスト。ヒョウヒダニの虫体や糞などが主) *皮屑(フケ。とくにイヌ、ネコなどのペットのフケなど) *花粉(スギ花粉、ヤシャブシ花粉、イネ科花粉、キク科花粉など) *真菌(カビのたぐい。とくにアルテルナリア) *昆虫(ユスリカ、ゴキブリ等) *刺咬性アレルゲン(蜂に刺されるなど) *食餌性アレルゲン(大豆、卵、牛乳など) *薬剤性アレルゲン(注射・内服。ペニシリンなど) *職業性アレルゲン(吸入または接触性) *動物の体成分・排泄物 *植物性微細物質(小麦粉や木材加工の際の粉塵等) *薬剤(ペニシリンなど) これらのうちで代表的なものは、花粉症の原因となる花粉、通年性アレルギー性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎の原因となる室内塵(ハウスダスト)などである。とくに気管支喘息においては真菌も重要である。アナフィラキシーショックを起こしやすいなど深刻な状態になりやすいのは、食品アレルギーにおける蕎麦や、蜂(の毒)などがよく知られている。 アレルゲンとしてよく知られたものでなくとも、職業上の事情などにより、その物質と長期間接するなどすれば、だんだんと感作が進み、いずれアレルギーを発症することもあるという。 しかしながら、アレルゲンとなるのは上記のような物質中に含まれるタンパク質または糖タンパクであることがほとんどで、それが人体を構成するタンパク質とは異質(異種タンパク質と呼ぶ)であるため、排除の原理が働いて抗体が産生され、それによって過剰な免疫反応であるアレルギー症状を起こすと考えられている。その意味では、体内に入っても異物として認識され得ないものは、アレルゲンにもなり得ないと考えられている。たとえば水や塩などは抗原にもアレルゲンにもなり得ない(下記のハプテンになり得るものは除く)。 なお、原則的には即時型のI型アレルギーにおける環境由来の抗原物質をアレルゲンと呼ぶ。すなわち、IV型アレルギーのうちの接触性皮膚炎(いわゆるかぶれ)を起こす物質などもアレルゲンではあるが、一般的にはそのようには呼ばない。たとえばウルシなどがよく知られているが、かぶれをアレルギーと認識することはあまりないこともあり、アレルゲンと呼ぶことは少ない。 アレルギー疾患患者においては、こうした環境中のアレルゲンを排除するなどして、できるだけ接触しないようにすることが重要とされている。感作はしていても実際にアレルギーの発症を起こしていないならば無理に避ける必要はないともいわれるが、予防原則の立場からは若干の議論が残るところではある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アレルゲン」の詳細全文を読む
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