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『アワーミュージック』(仏語:''Notre musique''、「私たちの音楽」の意)は、2004年(平成16年)製作・公開、ジャン=リュック・ゴダール監督によるフランス・スイス合作の長篇劇映画である。 == 概要 == 『愛の世紀』(2001年)以来3年ぶりのジャン=リュック・ゴダールの長篇劇映画である。同作の発表以降に起きたアメリカ同時多発テロ事件の現代世界を描く〔allmusicサイト内の「アワーミュージック 」の項の記述を参照。〕。1992年(平成4年)に勃発したボスニア・ヘルツェゴビナ紛争をきっかけに、ヴェトナム戦争時の『ジェーンへの手紙』(1972年)と同一の手法で、1枚の報道写真をもとに2分の短篇映画『たたえられよ、サラエヴォ』(1993年)を発表して以来、10年を経て、ゴダールはボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエヴォの地に降り立った。 『カメラ・アイ』(オムニバス映画『ベトナムから遠く離れて』、1967年)のときにはヴェトナムに近づけず、『勝利まで』(1970年)のときにはヨルダンとパレスチナに密着したが、取材している相手の人物が途中で殺されてしまい完成できなかったというゴダールと戦争と映画の歴史がある。 本作はダンテ・アリギエーリの叙事詩『神曲』(1304年 - 1321年)と同様に、「王国1:地獄」、「王国2:煉獄」、「王国3:天国」の3部で構成されている。「王国1:地獄」は、現在と過去の戦争のドキュメンタリ映像とフィクション劇映画の戦闘シーンのアーカイヴ・フッテージが、『ゴダールの映画史』(1988年 - 1998年)以来の手法でモンタージュされたもの、「王国2:煉獄」は、サラエヴォに呼ばれ、おとずれたゴダールが、学生たちに2枚の写真の関係を語り、交流するドラマ、「王国3:天国」では、スイスの自宅にいるゴダールが、第2部で出逢った若い女性の訃報を受けて思い描く天国である。 「王国1:地獄」篇には、原爆投下直後の広島の映像のほか、北村龍平監督の『VERSUS』(2001年)のカットが含まれている〔#外部リンク欄、プレノンアッシュによる日本語の本作公式サイトリンク先の記述を参照。二重リンクを省く。〕。 「王国2:煉獄」篇に登場する、ナード・デューが演じる女子学生オルガ・ブロツキーのキャラクターは、『中国女』(1967年)でレックス・ド・ブリュインが演じるキリロフ同様、フョードル・ドストエフスキーの小説『悪霊』(1871年 - 1873年)の登場人物・キリーロフをモデルに造形した〔。カフェで語るオルガのセリフは『悪霊』からの引用である〔。 「王国3:天国」篇に登場するアメリカ兵が聴いているラジオは、1975年(昭和50年)に日本で製造された「ナショナルクーガ115」の海外輸出仕様製品、「パナソニック GX-600」である。 本作には、ゴダールが本人として出演しているほか、ゴダールと同世代でスペインの行動派作家フアン・ゴイティソーロ、パレスチナ出身の詩人マフムード・ダルウィーシュ、フランスの哲学者ジャン=ポール・キュルニエ、フランスの小説家・彫刻家ピエール・ベルグニウ、フランスの建築家であり、ボスニア・ヘルツェゴビナ南部の都市モスタルで、本作の撮影当時スタリ・モストという橋の再建を手がけていたジル・ペクーが本人として、実名で出演している。同橋は本作の完成後の2004年6月23日に復旧工事が完成し、翌2005年には、ボスニア・ヘルツェゴビナ国内で初の世界遺産に登録された。インディアン・カンカンボの役で知られる舞台俳優フェルラン・ブラスも、本人の役でインディアン姿で登場する。 各国から多彩な人物が登場する本作は、ゴダールの話すフランス語を基調に、パレスチナ人のアラビア語、英語、イスラエルのヘブライ語、ボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア・クロアチア語、スペイン語と6か国語で語られるポリフォニックな映画である。 ロケ地は、サラエヴォのほか、ゴダールの自宅兼工房ペリフェリアのあるスイス・ヴォー州ロール、レマン湖畔である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アワーミュージック」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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