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『アンをめぐる人々』(''Further Chronicles of Avonlea''、続・アヴォンリー年代記)は、カナダの作家L・M・モンゴメリによる、『アンの友達』の続編にあたる短編集。『アンの友達』を編纂する際に没にされた原稿を保管していた、ボストンの L.C. Page 社が、1916年でモンゴメリとの契約が終了していたにも拘らず、差し止め仮処分命令を無視して1920年に強行出版した〔Mary Rubio, Elizabeth Waterston, ''Writing a Life: L.M. Montgomery (Canadian Biography Series)'', Ecw Press, 1995, ISBN 978-1550222203, P.72〕。モンゴメリはこれを自分の作品に含める事を拒否している。 == 収録作品 == 各タイトルは村岡花子訳に準拠する。 ; シンシア叔母さんのペルシャ猫 (Aunt Cynthia's Persian Cat) : スーは資産家のシンシア叔母さんから預かった愛猫が行方不明になり、不興を買わないために度々求婚してくるマックスに助けを求める。 ; 偶然の一致 (The Materializing of Cecil) : 恋人を持った事もない女性だと思われたくないシャーロットは、つい架空のロマンスを話してしまうが、創作した恋人と同名の男性が現れ、大慌てする〔アボンリーへの道の第4話「うわさの恋人」でシャーロットをマリラに変えて用いられた。 〕。 ; 父の娘 (Her Father's Daughter) : レイチェルは結婚式に別居中の父を招待すると主張して、母と対立する。 ; ジェーンの母性愛 (Jane's Baby) : 反目し合っていた姉妹は、死んだ従兄弟のジェーンが残した赤ちゃんをどちらが養育するかを巡り、鋭く対立する。 ; 夢の子供 (The Dream-Child) : デイビットの愛妻ジョセフィンは、赤ちゃんが死んだショックから立ち直れず、坊やの呼ぶ声が聞こえると言って海辺をさまよう日が続く。 ; 失敗した男 (The Brother Who Failed) : モンロー家が集まった際、唯一うだつの上がらない長兄ロバートは見下げられ、身の置き場が無いと感じる。人生における真の成功とは何かを問う作品。 ; ヘスターの幽霊 (The Return of Hester) : ヘスターは臨終の床で妹のマーガレットに目下のヒュー・プレアと結婚し、家名を傷つける事のないようにと約束させる。 ; 茶色の手帳 (The Little Brown Book of Miss Emily) : 私(アン)が語る物語。私とダイアナは年配のミス・エミリーと知り合いになるが、あまり好きにはなれない。隣家のマレーさんは彼女はとても美人だったと言うけれど。ある日エミリーは亡くなり、アンの家に遺贈されたトランクが運び込まれる。中には思いが綴られた茶色の手帳が入っていた。 ; セーラの行く道 (Sara's Way) : セーラはかつて求婚したライジ・バクスターの兄弟であるピーターが投資に失敗し、商会を破産させたため、ライジにも疑いの目が向けられている事に憤慨する。 ; ひとり息子 (The Son of his Mother) : サイラは溺愛する息子のチェスターを、ダマリスという恋人に渡すまいと無理に別れさせる。しかし息子は海難事故で死んだとの悲報を聞き、ダマリスとチェスターの思い出を話し合うようになる。 ; ベティの教育 (The Education of Betty) : ステファンは失恋し、好きに人生を送っていた。寡婦となったセーラに義理の気持ちで求婚するも、断られる。そこでセーラの手に余るお転婆娘ベティの後見人を買って出る。 ; 没我の精神 (In Her Selfless Mood) : ユニスは臨終の床で、母と弟に尽くすように約束した。引き取られた先でこき使われるが、弟を良く助け、成人後は2人で元の家で暮らす。やがて同居を嫌がる義妹に譲歩し、ユニスは家を去るが、弟は天然痘に罹る。 ; ディビッド・ベルの悩み (The Conscience Case of David Bell) : ディビッドは長老なのに教会で告解をしないので、罪を告白して悔い改める意思が無い人間と見なされ、家族は肩身の狭い思いをする。 ; 珍しくもない男 (Only a Common Fellow) : フィリパは結婚の日なのに悲しみに暮れている。マークは立派な人だし、結婚してくれるなら借金は棒引きすると申し出てくれるが、戦死したオーエンの事が忘れられない。 ; 平原の美女タニス (Tannis of the Flats) : 北西部に赴任してきた電信技士のジェロームは、インディアンとの混血の美少女タニスと親しくなるが、町に兄を訪ねてきたエリナと会った瞬間に恋をしてしまう。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アンをめぐる人々」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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