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アンズタケ属(杏子茸属、学名:''Cantharellus'')は、多くの味の良い食用菌を含むヒダナシタケ目アンズタケ科の担子菌の分類名である。植物と共生する菌根菌であるため、栽培が非常に難しい。良く似た外観を持つツキヨタケ属の''Omphalotus olearius''(ツキヨタケの近縁種)には毒があるため、採集して食用に供する際には注意が必要である。鮮やかな黄色をしたアンズタケは最も有名な食用菌の一つで、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリアなど世界の広い範囲で見ることができる。初夏から秋のはじめにかけて、針葉樹のモミ、マツ、ツガまたは広葉樹との混合樹林に発生する。放射性物質のセシウム137等を特異的に蓄積する事が知られている〔『日本の毒きのこ』 監修:長沢栄史 発行:学研 ISBN 4054018823〕。 かつてアンズタケ属だと思われていたいくつかのキノコが、詳しい調査の結果、現在ではクロラッパタケ属(''Craterellus'')に分類し直されている。 ==主な種== アンズタケ属には、良く知られた多くの種が含まれるが、そのうち最も有名なものはアンズタケである。 *アンズタケ(''C. cibarius''):アンズタケ属で最も良く知られた種である。橙か黄色の色で、肉付きのよい漏斗形のキノコである。傘の裏は根元に近いところからひだになっており、軸は根元の方ほど細くなっている。果物のような香りとピリッとした味を持ち、食用菌として好まれている。香りの強さには個体差がある。 *シロアンズタケ(''C. subalbidus''):アメリカ合衆国のカリフォルニア州と太平洋岸北西部に見られる。色が白っぽく、軸が太い以外はアンズタケと良く似ている。固体数が少ないが、アンズタケと同様に扱われる。 *''C. formosus''は近年アンズタケとは別種であることが分かった。アメリカ合衆国北西部の森林でベイマツやベイトウヒと共生している。この菌はオレゴン州に豊富で、経済的にも価値があることからオレゴン州の州菌に指定されている。 *ヒナアンズタケ(''C. minor'')はアンズタケより小型で、食用とされる。 *トキイロラッパタケ(''C. luteocomus'')は極めて小型のキノコである。食用とされる。 *ベニウスタケ(''C. cinnabarius'')はアンズタケに似ているが、より小型で、色は赤みがかった橙色から朱色である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アンズタケ属」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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