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アンセリミムス
アンセリミムス(''Anserimimus'' "雁もどき"の意味)は白亜紀後期、現在のモンゴルに生息したオルニトミムス科の獣脚類恐竜の属の一つである。手足が細長く、恐竜で、おそらく雑食性であった。化石から分かる限りでは、強力な前肢以外は他のオルニトミムス科の属とよく似ていた。 ==発見と命名== アンセリミムスは1970年代後半にソ連・モンゴル共同ゴビ砂漠調査隊により、モンゴル、バヤンホンゴル県で発見された。1988年、モンゴルの古生物学者により記載、命名された。属名はラテン語で「雁」もしくは「ガチョウ」を意味する''anser''と古代ギリシャ語で「まねもの」を意味する''mimos''の組み合わせで「雁もどき」の意味である。''Anser''はハイイロガンなどいくつかの雁の種を含む属名でもあるが、アンセリミムス自体が特に雁に似ているということはなく、ストルティオミムス(ダチョウもどき)、ガリミムス(ニワトリもどき)、ペレカニミムス(ペリカンもどき)など、違ったタイプの鳥にちなんだ命名がなされているオスニトミモサウルス類の伝統に従っただけである。現在知られている唯一の種は''Anserimimus planinychus''で、種小名はラテン語で「平ら」を意味する''planus''と古代ギリシャ語で「鉤爪」を意味するὄνυξ, (ラテン文字転写''onyx'')から派生しており、この属を特徴付ける異常に平らな鉤爪にちなんだものである〔Rinchen Barsbold, 1988, "A new Late Cretaceous ornithomimid from the Mongolian People's Republic", ''Paleontological Journal'' 22: 124-127〕。 アンセリミムスはモンゴル、から発掘された。ネメグトは蛇行した川によって堆積したと考えられている。アンセリミムスの発見された地層は白亜紀後期、マーストリヒト期前期、約7000万年前のものである。 アンセリミムスの唯一の標本はホロタイプのIGM 100/300であり、この標本には頭骨と下顎を除くほぼ完全な骨格が含まれている。バルスボルドは、他のオルニトミムス科の属と区別するための特徴に焦点をあてた以外、ほとんどこの骨格について記述しなかったため、解剖学的な情報はあまり知られていなかった。2005年、Robert Bronowiczは未発表の論文において、この種の詳細な記載と第2の部分骨格標本ZPAL MgD-I/65の追加指定を行った〔Bronowicz, R., 2005, ''Upper Cretaceous dinosaur'' Anserimimus planinychus ''(Theropoda: Ornithomimidae) from Mongolia''. MS Thesis, University of Warsaw〕。しかし2010年、Bronowiczはこの新しく発見された標本を''Anserimimus planinychus''に最も近縁な、おそらく別の分類群であると結論している〔。Robert Bronowicz, 2010, "New material of a derived ornithomimosaur from the Upper Cretaceous Nemegt Formation of Mongolia", ''Acta Palaeontologica Polonica'' in press〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アンセリミムス」の詳細全文を読む
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