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アンチ・オイディプス : ミニ英和和英辞書
アンチ・オイディプス
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


アンチ・オイディプス : ウィキペディア日本語版
アンチ・オイディプス
アンチ・オイディプス』(''Anti-Oedipus'')は、1972年に哲学者ジル・ドゥルーズと精神科医フェリックス・ガタリによって発表された著作であり、また『資本主義と分裂症』のシリーズの第1巻である。この著作は、人類学から派生して研究されていた構造主義を踏まえつつ、精神科医のジークムント・フロイトにより主張されていた学説に対して批判を加える哲学的な研究であった。ドゥルーズとガタリは、1968年にフランスで五月革命が発生した後に出会い、この著作をはじめとして『千のプラトー』、『カフカ』、『哲学とはなにか』を共著で発表している。それまで、ドゥルーズは西欧で前提とされてきた形而上学を批判し、ガタリは従来の精神医学の革新を主張していた。この著作では、人間の精神、経済活動、社会、歴史などさまざまな主題を扱っており、全体としては4部から構成されている。
この研究では、題名でも示されている通り、フロイトが主張したエディプス・コンプレックスの学説に対する反論として読むことができる。ここで議論の中心となっているのは、人間の欲望の概念である。フロイトは、人間が児童から大人へ移行するときや、社会が未開状態から文明状態へと移行するとき、欲望がどれほど抑圧されるのかを判断の基準においていた。つまり、欲望を抑制するほどに人間は大人であり、社会は文明状態であると判断していた。したがって、人間の欲望とは、「欲望する諸機械」で、エディプス・コンプレックスという欲望の抑圧を家族という社会的単位に留める装置が働く中でしか是認されないと考えられてきた。このような欲望の概念は、近代においてルネ・デカルトトマス・ホッブズが人間に備わっている情念のある主の実体を指す考え方に根ざしたものであった。ドゥルーズとガタリは、この説に対して、欲望の概念を再検討し、欲望とはそれ自体で成立している実体ではなく、ある関係の中で存在するものであると考えた。そして、欲望をさまざまな事物を生産する機械として定義している。この見解によれば、エディプス・コンプレックスは、人間が原初的に備えているものではなく、社会的な発明によるものである。
==文献情報==

*Deleuze, Gilles and Félix Guattari (1972) Anti-Œdipus. Trans. Robert Hurley, Mark Seem and Helen R. Lane. London and New York: Continuum, 2004. Vol. 1 of Capitalism and Schizophrenia. 2 vols. 1972-1980. Trans. of L'Anti-Oedipe. Paris: Les Editions de Minuit. ISBN 0826476953.
:邦訳
*『アンチ・オイディプス』市倉宏祐訳、河出書房新社、1986年。ISBN 978-4-309-24082-4
*『アンチ・オイディプス: 資本主義と分裂症』宇野邦一訳、上下巻、 河出書房新社・河出文庫、2006年。


de:Schizoanalyse
es:Esquizoanálisis
pt:Esquizoanálise

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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