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アムピトリーテー()は、ギリシア神話の海神ポセイドーンの妃である。アンフィトリーテー、長母音を省略してアムピトリテ、アンピトリテ、アンフィトリテとも表記される。名前の意味は「大地を取り巻く第三のもの」、即ち海をあらわす。聖獣はイルカで、冠、ヴェール、王笏がその象徴となる。 アムピトリーテーは、ネーレウスがオーケアノスの娘ドーリスとの間にもうけた50人の娘ネーレーイデスの1人で〔ヘーシオドス『神統記』243。〕〔アポロドーロス、1巻2・7。〕、ポセイドーンとの間に、トリートーン〔ヘーシオドス『神統記』930〜933。〕〔アポロドーロス、1巻4・6。〕、ロデー〔、ベンテシキューメーを生んだ〔アポロドーロス、3巻15・4。〕。子供のうち、トリートーンは上半身が人間、下半身がイルカ(または魚)の姿をした海神である。ロデーは太陽神ヘーリオスの妻となった。ベンテシキューメーはエウモルポスを育てたといわれる。 == 神話 == ===ホメーロスとヘーシオドス=== アムピトリーテーはホメーロスの『オデュッセイア』によると、青黒い瞳をしており、大波を起こすとされ〔『オデュッセイア』12巻60。〕、海の巨大な怪魚や海獣を数知れず飼っているとされている〔『オデュッセイア』5巻422、12巻97。〕。しかしホメーロスにおいては十分な擬人化が進んでおらず、単に海を指すと思われる個所もある〔『オデュッセイア』3巻91。〕。ヘーシオドスの『神統記』では、アムピトリーテーは同じネーレーイデスのキューモドケー、キューマトレーゲーとともに、荒れ狂う風を鎮めることができ〔ヘーシオドス『神統記』252〜254。〕、ポセイドーンとの間にトリートーンを生んだと詠われている〔。また『ホメーロス風讃歌』の「アポローン讃歌」によると、レートーがデロス島でアルテミスとアポローンを出産したとき、ディオーネー、レアー、テミスをはじめとする多くの女神たちとともに立ち会ったという〔『ホメーロス風讃歌』第3歌「アポローン讃歌」94。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アムピトリーテー」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Amphitrite 」があります。 スポンサード リンク
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