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アーチリュート : ミニ英和和英辞書
アーチリュート[あーち]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

アーチ : [あーち]
 (n) arch (bridge), arch dam
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

アーチリュート : ウィキペディア日本語版
アーチリュート[あーち]

アーチリュート(英 Archlute, 仏 Arciliuto, 伊 Arciliuto)〔arciliuto は liuto(リュート)に「大きい」の意味を持つ接頭辞 arci- を付けたものである。したがって、アーチリュートは「大リュート」、「大きなリュート」の意味である。〕はリュート族の撥弦楽器。ヨーロッパのバロック期通奏低音楽器およびソロ楽器として使用された。類似の楽器でリュート・アティオルバート(伊 Liuto Attiorbato)と呼ばれるものもある。
==構造==
基本的な形状はテオルボに類似している。以下テオルボとの違いを指摘しながら叙述する(テオルボ、構造の項を参照)。
アーチリュートの胴体(ボディ)はリュート同様、後ろ側が洋梨を半分に割ったような丸い形状であり、ネックは、通常のリュート同様の指板が取り付けられる部分に、更に拡張ネックを取り付けている。指板上に配列されているストップ弦 (stopped string)の他に、拡張ネックに取り付けられた拡張バス弦 (extended bass string)を持つ。ストップ弦は、リュートやギター等と同様、指板に押し付けて音程を変化させ演奏するが、拡張バス弦は専ら開放弦で用いる。最も典型的な楽器は14コースを持つ。アーチリュートにおいては、ストップ弦はリュート同様、1コース以外複弦のものが多く、弦長は60cmから68cm程度である。大きさは、ボディーに関してはテオルボよりも概して小さいが、拡張バス弦の弦長を140cm程度まで稼ぐために、拡張ネックはテオルボと同等程度の1m近い長さを持っている。拡張弦は単弦で張られる。ストップ弦と拡張バス弦の本数は、14コースの楽器の場合、6コース+8コースまたは7コース+7コースのものが多い。
拡張ネックが数十センチと短い楽器もあるが、このような楽器はリュート・アティオルバートと呼ばれる。リュート・アティオルバートにおいては拡張バス弦長が90cm程度であり、この場合、拡張バス弦もすべて複弦とされていることが多く、14コースのリュート・アティオルバートでは弦の本数が27本にも達する〔拡張バス弦を複弦にしたのは、楽器が作られた当時には巻き弦がなかったために、太いガット弦を用いねばならなかったが、その場合、太いガット弦の音は高い倍音をあまり含まないので、これを補うために、1オクターブ上の音を鳴らすオクターブ弦が必要となったからである。27本もの弦を演奏の度に調弦するのは大変であるので、現代のヒストリカル楽器では、リュート・アティオルバートにおいても、拡張バス弦を単弦とすることが多い。これが可能なのは、現代では重くて細い金属巻き弦を用いることによって、1本の弦で高い倍音をも含んだ音を作ることができるからである。〕。
調弦は、テオルボと違い、1コース、2コースをオクターブ下げたりせず、1コースから6コースまではルネサンスリュートと同じように調弦する。これは、アーチリュートは下で説明するように、テオルボよりも高い音を鳴らすという要求に応える楽器として登場したことと関係している。弦が破断する音高は弦の太さによらず、弦長のみによって決まっているから、1コースをト音記号第2線上のト音、あるいは第2間上のイ音に調律するためには、ある程度ピッチが低かったとしても、ガット弦を張った場合、弦長は70cmを超えられないので、ストップ弦長はテオルボより短い65cm程度となるのである。同じ理由でボディーも大きくできない。拡張弦は7コース以下、音階をつくって調律され、これはテオルボと同様である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アーチリュート」の詳細全文を読む




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