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イエメン式ヘブライ語(Yemenite Hebrew, Temani Hebrew “Temani”= תֵּימָנִי はヘブライ語で「イエメンの」という意味の形容詞)とは、イエメンのユダヤ人がヘブライ語聖書を朗読する際に用いる伝統的なヘブライ語の発音方式。イスラエル独立後、イエメンでは反ユダヤ主義、反イスラエル暴動が頻発し、イエメンに居住していた多くのユダヤ人がイスラエルに移住した。イエメン系ユダヤ人は現在のイスラエルでも、彼らの伝統的な発音方式を守り続けている。 音韻は、アラビア語のイエメン方言に大きく影響されているという説と、イエメン系ユダヤ人達のアラビア語とヘブライ語の発音との間の違いがはっきりしていることから、影響を受けていないという説がある。 今日まで生き残っている様々なヘブライ語の発音方式の中で、イエメン式ヘブライ語は、ティベリア式のヘブライ語やミシュナー・ヘブライ語などの、古代の発音の特徴を最もよく保持していると見なされている。イエメン式の発音では、古代にはあった子音の発音上の区別が、 (ס) 「サメフ」と (שׁ) 「シン」の区別を除き(両者とも発音は /s/ )、全て保たれていることもその証拠の一つと考えられている〔 S. Morag, 'Pronunciations of Hebrew', Encyclopaedia Judaica XIII, 1120-1145〕。 ==歴史== イエメン式ヘブライ語はゲオーニームの時代(紀元6世紀~11世紀頃)のバビロニアのユダヤ人のヘブライ語から派生した、もしくはその影響を受けた言語である。イエメンのヘブライ語の最も古い時代の文献では、ティベリア式より、バビロニア式の母音記号が多く用いられている。例えば、母音記号の「パタフ」と「セゴール」は、現在のイエメン式の発音では同じ音価であるが、これはバビロニア式の母音記号の表記法と合致している。しかしこのような特徴の一致から、バビロニアとイエメンのユダヤ人社会におけるヘブライ語の発音方式が、何人かの学者達が主張するように同じ方式であったと直ちに断定することは出来ない。これはセファルディム式の発音とアシュケナジム式の発音が、同じティベリア式の発音記号を使用していても、両者の発音の間に多くの差異があるのと同じである。事実、イエメンの文献には、母音記号「ホーラム」と「ツェーレー」が混乱して表記されているという、専らイエメンのものにしか現れない誤記も見られ、この2つの母音記号を(バビロニア式と異なり)同じ音価で発音するのがイエメン式発音の特徴であったことを示している(あるいは、バビロニア式発音の中でも、ある地域の独特な方言の影響かもしれない)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イエメン式ヘブライ語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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