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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ネオナチ(、)とは、ナチズムを復興しようとする、または類似性を持つ、第二次世界大戦後の社会的あるいは政治的運動の総称である〔Lee, Martin A. 1997. The Beast Reawakens. Boston: Little, Brown and Co, pp. 85–118, 214–234, 277–281, 287–330, 333–378. On ''Volk'' concept," and a discussion of ethnonationalist integralism, see pp. 215–218〕。「ネオナチ」という語は、それらの運動のイデオロギーを指す意味でも使われている〔 〕。ネオナチのイデオロギーは、オリジナルのナチスやナチズムに近いものから、相違点が大きいものなどさまざまである。概して部外者に使う言葉である。 多くの国に組織があり国際的なネットワークも存在するなど、世界的に見られる現象となっている。 いくつかのヨーロッパ諸国では、ナチスを擁護する発言、人種差別(反ユダヤ主義も含む)的ととれる発言、思想等は法律で禁止されており、またネオナチを規制する目的で多くのナチスに関連したシンボルも禁止されている。 ネオナチは通常は、ネオ・ファシズムと同様に極右と呼ばれるが、それぞれのオリジナルのナチズムやファシズム同様に異論もある。 == 概要 == ネオナチのイデオロギーは、外国人排斥・同性愛嫌悪・共産党敵対が柱である。教会などによる地域社会への帰属感を持たず、旧ナチスシンパを標榜することをアイデンティティとし反社会的行動を行っている。極左的アナーキズム(無政府主義的)としての傾向から内部に特定の指導者を立てることができないため、同じ国粋主義であっても旧ナチスやイスラム圏の原理主義運動のような組織性を持てず、計画的な行動も取れないケースが散見される。 彼らは信奉するナチスに習う形でナチズムを己の思想として掲げ、ファシズム的な強権政治、民族主義、人種差別、外国人追放など排他的な主張を行っている。しかしながら旧ナチスがアーリア人を至上とするアーリアン学説などに代表される白色人種、特に北方人種の優越論を支持し、民族面でもゲルマン系民族を特別視するなど、発祥のナチス・ドイツを中心とした思想として構築されていた(ただし人種に関しては当時から、ドイツ国民の人種構成や、ヒトラー自身も含め「アーリア人」とされた人々の身体的形質の実態と矛盾していた)のに対し、ネオナチはそうしたナチス・ドイツ中心主義から脱して国際色を深めている点で大きく異なる。 具体的には、かつてヒトラー時代に目の敵にされていたスラヴ民族の居住する東欧での浸透が挙げられ、ドイツのネオナチが必ずしもスラブ系は劣等と見なさず「アーリア人」という広いくくりでまとめようとする動きが功を奏しているためである。更にロシアでは旧ソ連時代の共産主義・ソ連型社会主義と結びついて(もともとナチズムの母体であるイタリアのファシズムは修正マルクス主義の影響を受けている)、ナチスのハーケンクロイツにソ連共産党の鎌と槌を合わせた党旗を持つロシアの国家ボリシェヴィキ党など、一昔前の観念では奇妙にすら映る組織が生み出されている。 国別に見ると、旧ソ連領ではウクライナ、東欧ではクロアチア、ルーマニア、セルビア、ブルガリア、ポーランド、西欧ではドイツ、ベルギー、オーストリア、ギリシャ、スペイン、イギリス、スイス、北欧のスウェーデンなどにネオナチの存在、もしくは勢力拡大が見られる。ウクライナでは2014年現在、新政権の一部にネオナチ勢力が加わっている。さらにアメリカ、オセアニアのオーストラリア、アフリカ大陸の南アフリカ、果てはナチスが迫害したユダヤ人のイスラエルにもネオナチは存在している。アメリカにはアメリカ・ナチ党があるほか、ネオナチではないが、極右のKKKやジョン・バーチ協会もいる。一方でフランスやイタリアなどでは(組織は存在しているが)あまり盛んではない。これは既にフランス国民戦線やファシスト系のイタリア国民同盟など、既存の極右勢力が受け皿となっているからと考えられる。 多くの場合では、自国の労働者の雇用拡大を掲げて外国人労働者の排斥を訴えるなど、就職問題に絡んだ活動で参画者を募っている。さらに左右を問わず独裁者に一方的な好意を寄せる傾向があるなど、ナチズムの復興を目指すというより、反社会性のシンボルとしてナチズムが掲げられている状況である。 その一方、ヘルマン・ゲーリングの様に職権濫用で私財を蓄えたり女装癖に耽るといった腐敗はせず、マルティン・ボルマンの様に権力序列の向上になりふり構わず猛執して政敵追い落としに執心する事も無く、或いはハインリヒ・ヒムラーやゲーリングの様にドイツ敗戦目前となった途端に保身目的で変節して連合軍と勝手に和平交渉を始める事を目論む事無く、極め付けにニュルンベルク裁判中・シュパンダウ刑務所収容後も転向しない姿勢を獄中自殺するまで終始貫き通した元ナチス副総統ルドルフ・ヘスを清廉潔白・禁欲的なまでにナチスに忠実であった理想的党幹部として(団体によっては間違った戦争指導を幾つか採ってしまったヒトラー以上に)熱烈に信奉する傾向が強まっている。バイエルン州ブンジーデルに作られたルドルフ・ヘスの墓がネオ・ナチ達より聖地として崇められ、2000年代初頭には数千人規模になる程、巡礼者が絶え間無く続いていた事を重く見た(墓地管理をしていた)現地教会が遺族了解の基、同墓を撤去している〔ネオナチの「聖地」撤去 "報復"懸念も地元はおじけず - MSN産経ニュース(2011.8.21 18:00 )〕。 また、第二次世界大戦中にナチスが行なったとされているホロコーストについては「存在しなかったものとするホロコースト否定」の立場をとっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ネオナチ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Neo-Nazism 」があります。 スポンサード リンク
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