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イオン液体(イオンえきたい、ionic liquid)は、化学において、液体で存在する塩(えん)をいう。かつてはイオン性液体、低融点溶融塩などとも呼ばれた。 通常「塩」は食塩のように常温下では固体だが、塩を構成するイオンを比較的サイズの大きなある種の有機イオンに置換した場合、融点が低くなり、室温付近でも液体状態で存在するようになることがある。 ==概要== イオン液体の発見はパウル・ヴァルデン(ドイツ語版)が1914年に発見した融点12度の硝酸エチルアンモニウム(CH3CH2NH3NO3)〔"Molecular weights and electrical conductivity of several fused salts." Walden P et al. Bull. Acad. Sci. St. Petersburg 1914〕に遡るが、当時はほとんど注目されなかった。 1950年代には存在が認知され研究が行われたが、安定性に優れる有機イオンの開発に至らず、一時お蔵入りとなっていた。1990年代に入ってから、電解質の新材料探索において俎上に乗ったこともあり再び技術開発が進んだ。近年では多様な用途に適応できる可能性が着目され、大学や企業などによる研究が活発化し、豊富なサンプル提供も行われている。量産化技術の確立も進み、「夢の新材料」としての評価が高まりつつある。 またイオン液体は、通常の液体が乱雑な分子位置に散らばっているのに対し、成分イオンが配列しているナノ構造体であるとの見解が指摘されており、構造分析の研究が進んでいる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イオン液体」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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