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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
イーサー (、ラテン文字転写例: `Īsā) は、ナザレのイエスのイスラームにおける呼称である。キリスト教においてキリスト(救世主)として信仰の対象とされるイエスは、イスラームではイーサーと呼ばれ、イスラエルの子ら ( banī isrā'īl ) を新しい啓示インジールのもと導くために送られた預言者と位置付けられる〔オクスフォード・イスラーム辞典, p.158〕。本項ではイスラームにおける預言者としてのイーサーについて解説する。 ムスリムはクルアーンを神からの最終啓示だと信じているが、これによればイーサーは、神アッラーの命じた奇跡すなわち処女懐胎の結果、マルヤム( Maryam 、マリア) を母として生まれた。イーサーを探索する動きから逃れられるよう、イーサーは奇跡を起こす力を、すべて神の許しのもと得た。イスラームの教典によれば、イーサーは殺されることも磔にされることもなく、生き続けて天国に上がったとされる。イスラームの伝承では、イーサーは最後の審判が近づけば地上に戻り、司法を復活させて偽のメシア(al-Masīḥ ad-Dajjāl 。偽メシア、反キリスト) を打ち負かすと考えられている〔 Encyclopedia of the Qur'an , Jesus 〕〔"Isa", イスラーム百科辞典〕。イスラームのすべての預言者同様、イーサーはムスリムであり、人々に向かって、神の意志に服従してまっすぐに進むよう説教したと考えられている。 イスラームは、「イーサーは人の姿をした神である、あるいは神の子である」といった考え方を拒絶しており、「イーサーは常人であって、他の預言者同様、神の言葉を広めるために選ばれた人間である」と主張する。イスラームの啓典は、シルク( Shirk 。神以外の者の神格化)を禁じ、タウヒード ( tawhīd 。神の唯一性の概念)を強調する。 クルアーンの中で、al-Masīḥ (油を注がれた者、清められた者。メシア)など、多くの称号がイーサーに付けられるが、これはキリスト教の教義による意味付けとは一致しない。しかし顕著な称号に限っては、アラブのキリスト教徒もしばしばこれを使用する。イスラームではイーサーは、ムハンマド(マホメット)の前駆者であり、ムハンマドの出現を予言した者と認識されている〔〔Fasching, deChant (2001) p. 241 〕。 == 生涯 == === 出生 === ムスリムはマルヤムによるイーサーの処女懐胎を信じており、クルアーンでもいくつかの章にわたって語られている。 クルアーンの物語によれば、寺院にこもっていたマルヤムを天使ジブリール(ガブリエル)が訪れる。 神の行動や伝達をジブリールが代理することは、イスラームでは一般的である。 神は精霊をも送り込んだ〔Griffith, Sidney H. "Holy Spirit ." Encyclopaedia of the Quran〕〔See: * * "Isa", イスラーム百科辞典 〕。 彼はマルヤムにイーサーの受胎を告げる。マルヤムは驚愕したが、これは自らの処女性を神に誓約して保持するつもりだったからである。 天使はマルヤムを安心させて、この受胎が神にとっては容易なことであり、神はマルヤムに人類へのしるし ( āya ) を示し、神からは慈悲 ( raḥma ) を示すことを望んだのだと告げた〔 〕。 クルアーンでは受胎は、アダムの創造と同じく、神の創造的天意による結果であると述べている。 クルアーン釈義学者の幾人かは、この出来事はイーサーの懐妊に帰着すると解説する。その後、マルヤムは『遠い場所』に避難した〔。 イーサーを産み落とした後、マルヤムは出産の痛みに襲われ、ヤシの木の幹の付近で休んだ。イーサーは揺りかごからマルヤムに、木を振ってその実を採り、イーサーの懐妊によるスキャンダルを心配するマルヤムの恐れを和らげるよう告げた。 マルヤムは新生児を家族に見せ、口さがない噂を黙らせるためにイーサーは次のように宣言する。「見よ、私は神の使用人である。神は私に聖書を与え、私を預言者とした。どこにいようとも、神は私に祝福を与えた。神は私に祈りを命じ、施しを与え、私が生きる限り、同様に、母を大切にするよう命じた。」〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イスラームにおけるイーサー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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