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イヌシダ ''Dennstaedtia hirsuta'' (Sw.) Mett. ex Miq. は、コバノイシカグマ科のシダ植物。崖地や岩の隙間から出て細長い葉を垂らす小型のシダで、人家周辺にも見られる。 == 特徴 == やや小型のシダ類〔以下、主として岩槻編(1992),p.101〕。夏緑性だが、暖地では冬も葉が残る〔村田・谷城(2006),p.63〕。普通は秋に出る葉だけが越冬する。根茎は径1-2mmと細く、短く匍匐する。根茎には端褐色の長い毛が生えており、葉を接近して出す。 葉には大まかながら栄養葉と胞子葉の2形があり、それらはいずれもほぼ同じような形ではあるが、長さなどに違いはある。胞子葉はより長くて立ち上がって伸び、栄養葉はやや短くて地面に接し、垂れ下がるように伸びる。また、栄養葉の方が羽片の縁の切れ込みが浅い〔北川(2007),p.40〕。葉柄は長さ(2-)5-15cmで淡黄緑色、柔らかい毛が一面に生えている。葉身は披針形で、長さ7-25cm、幅は2-8mmで草質、淡褐色の毛が一面に生える。ちなみに毛が多いので、遠目では埃を被ったようにも見える〔北川(2007),p.40〕1-2回羽状複葉で、側羽片は三角状広披針形で羽状深裂から全裂になっており、先端は鈍く尖るかやや強く尖る。裂片の縁に切れ込みが入るか、または鋸歯がある。胞子嚢群は葉の縁に付き、包膜はコップ状で毛が生えている。 名前については、白い毛が密生する様子をイヌにたとえたものと言われる〔村田・谷城(2006),p.63〕。ちなみに和名の頭にイヌとつける場合、その名のものより劣ったもの、あるいは役に立たないものを示す例が多く、池畑は『シダにイヌをつけると意味不明』と書いている〔池畑(2006),p.41〕。ちなみに牧野はやはり毛が多いことからイヌにたとえたとの説を採るが、最後に「であろう。」としており、推測に過ぎないことを示しているようだ〔牧野(1961),p.15〕。 File:Dennstaedtia hirsuta inusd06.jpg|道際の群落 File:Dennstaedtia hirsuta inusd11.jpg|胞子葉と栄養葉 File:Dennstaedtia hirsuta inusd03.jpg|葉の表面の毛 File:Dennstaedtia hirsuta inusd04.jpg|胞子葉の裏面 File:Dennstaedtia hirsuta inusd05.jpg|胞子嚢群の拡大 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イヌシダ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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