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イリュミナシオン : ミニ英和和英辞書
イリュミナシオン
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


イリュミナシオン : ウィキペディア日本語版
イリュミナシオン
イリュミナシオン』(''Illuminations'')はフランスの詩人アルチュール・ランボーによる未完の散文詩の詩集である。1886年の5月から6月にかけて、パリの文学批評誌''La Vogue''にて、詩の一部が出版された。その後、ランボーがかつて敬愛していた詩人のポール・ヴェルレーヌの提案で、それらの詩が、ヴォーグ出版社から"Les Illuminations"の題名で再版された。その序文でヴェルレーヌは、タイトルは英語で色がついたプレートという意味の"Illuminations"と、ランボーがかつて作品に対して与えたサブタイトルに基づいていると説明した。ヴェルレーヌによると、ランボーがこれらの詩を作った時期は1873年から1875年である。〔Keddour, Hédi. « Illuminations, livre de Arthur Rimbaud » in Encyclopaedia Universalis
ランボーは『イリュミナシオン』に含まれている大部分の詩は、彼が英国でヴェルレーヌの側に滞在していたときに書いた。詩は、安定した職を求めて1873年にレディングを出発してから、1875年にシャルルヴィル=メジエールシュトゥットガルトにたどり着くまでの長旅に従っている。〔Jeancolas, Claude (2004) ''Rimbaud, l'œuvre intégrale manuscrite'', Paris: Textuel. Vol. 3: "Transcriptions, caractères et cheminements des manuscrits," 22.〕
== 内容と形式、テーマ ==
『イリュミナシオン』は一般に42編からなっていると認められている。〔"Illuminations". ''Merriam-Webster's Encyclopedia of Literature.'' 1st Ed. 1995.
〕『イリュミナシオン』の発行する際の状況により、大部分でランボーが意図した詩の順番は実際のものとは一致していない。しかし、詩集が版を重ねる中で、いくつかのコンヴェンションができている。たとえば、『イリュミナシオン』の多くの出版物では、ほとんど必ず"Après Le Deluge"の詩で始まっている。〔Hackett, Cecil Arthur. "Illuminations." ''Rimbaud, a Critical Introduction.'' Cambridge: CUP Archive, 1981. 51.〕 このように、見たところは論争があるが、多くの学者達が『イリュミナシオン』の順番は重要ではないと示した。もしかしたら翻訳家のベルトラン・マチューがこの慣習に対する主たる理由をもっともうまく表現しているのかもしれない。「詩の完全性を達成するために他者の作品に依っていたり頼っているような詩は1編も存在しない。それぞれの詩が固有のものである。我々は詩の正しい順番を知らないけれども、知る必要もないのだ」と彼は書いている。〔Mathieu, Bertrand (1991). "Translator's Postscript" in ''A Season in Hell and Illuminations'' by Arthur Rimbaud. Brockport: BOA Editions, 171.〕
この詩集は散文詩の数が圧倒的に多く、全体の42編のうち40編にものぼる。それ以外の2編は"Marine"と"Mouvement"という詩で、これらは自由詩である。〔Varèse, Louise. Introduction. ''Illuminations, and Other Prose Poems''. By Arthur Rimbaud. New York: New Directions, 1957. xii〕これらの2編は『イリュミナシオン」の中の例外という点だけでなく、フランス語で書かれた最初の自由詩であるという点においても重要である。〔:en:Peyre, Henri. Foreword. ''A Season in Hell and Illuminations.'' By Arthur Rimbaud. Trans. Enid Rhodes. New York: Oxford, 1973. 20.〕『イリュミナシオン』の中の詩は、散文詩や自由詩のジャンル内にあって、様々な文体的特徴を有している。散文詩はシャルル・ボードレールの影響を受けているものの、ランボーのものは、直線的な語りや内容の移行などの散文的な要素を欠いている点でボードレールの詩とは大きく異なる。これらの違いによって、ランボーの散文詩はボードレールの散文詩よりも難解で詩的なものになっている。〔Hackett 82.〕これらの違いによってまた、『イリュミナシオン』はシュルレアリスム的な属性も持っている。ランボーはシュルレアリスムが誕生するよりも早くから生きていたが、幻想的で夢想的な性質を持つ多くの詩によって、彼はシュルレアリスムの文体で書いていたと言われている。〔Varèse xii.〕他のランボーの文体の特徴は、これも詩の非現実性につながることだが、言葉のそのままの意味を用いるのではなく、言葉の示唆的な意味を利用するということである。〔"Illuminations." ''Merriam-Webster's Encyclopedia of Literature''.〕このような文体の特徴に加えて、『イリュミナシオン』には感覚に訴えるイメージに富んでいる。〔Hackett 50.〕ランボーの表現方法で読者を困らせる点は、フランス語で書かれた『イリュミナシオン』のテキストの中に、外国語を用いていることである。例えば、"Being Beauteous"という詩は、本文はフランス語であるにもかかわらず、英語の題名がついている。ランボーに関する伝記作家のランボー・ロッブは、英語やドイツ語などの外国語が存在することは、一部にランボーの旅行に起因していると述べている。彼は外国語を学ぶと、詩で使いたいと思った言葉の一覧表を記録していたようだ。〔Robb, Graham (2000). ''Rimbaud''. New York: Norton, 258.〕
『イリュミナシオン』の中の詩は実に多様で、自制的であるため、この詩集は広い範囲のテーマを網羅している。詩集全体を一貫した明確なテーマは「抗議」である。このテーマは最初の詩である"Après Le Deluge"によく現れており、その後の詩にも引き続き現れている。『イリュミナシオン』の中でランボーは、彼が暮らす社会が提供しなければならないほとんどすべてのものに異議を申し立てているようだ。〔Hackett 51.〕『イリュミナシオン』のほかの主なテーマは都市で、このテーマは"Ville"の詩に最もはっきりと現れている。このテーマは少なくとも6編の詩で顕著に特徴付けられており、ほかの多くの詩でも言及されている。これらの詩でランボーは現代の都市に対する魅惑と恐怖を同時に表現している。〔Hackett 62.〕ほかの主なテーマには、苦悶、恍惚、変質、自然、歩みと旅、〔Mathieu 171.〕創造と破壊がある。〔

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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