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自然失業率(しぜんしつぎょうりつ、)とは、人々の予想するインフレーション率と実際のインフレ率の乖離がなくなるとともに、賃金が十分に伸縮して価格メカニズムより労働市場の需給が調整される、長期均衡状態における失業率のこと。 == 概要 == ミルトン・フリードマンによって1968年に提唱された〔Milton Friedman (1968), "The Role of Monetary Policy ," American Economic Review, Vol.58, No.1〕。また、ほぼ同時期にエドモンド・フェルプスも同様の概念を独立に構築した〔Edmund S. Phelps (1968), "Money-Wage Dynamics and Labor-Market Equilibrium ," Journal of Political Economy, Vol.76〕〔なお『アニマルスピリット』におけるアカロフの言によると、この以前にRaymond J. Saulnierによって先駆的にアイデアが示されていたとのことである。〕。 政策によってインフレ率が引き上げられると短期的には失業率は低下する(→フィリップス曲線)。これは、インフレ率を引き上げる政策を受けて、企業は実質賃金を不変に保とうとインフレーションを考慮した分だけ高い名目賃金での労働需要計画を表明する一方で、労働者はその名目賃金の上昇を実質賃金の上昇と錯覚して労働供給を増やそうとするからである(労働者の貨幣錯覚)。その結果、実質賃金‐雇用量のグラフにおいて、労働需要曲線は一定のまま労働供給曲線が右シフトし、実質賃金が低下するとともに雇用量が増加する〔よりくわしくは、中村健一 (1996), "フィリップス曲線の理論的根拠に関するノート ", 商学討究, 小樽商科大学、を参照。〕。しかし、長期的には貨幣錯覚は解消される。すなわち、労働者もインフレ率を引き上げる政策が採られることに気付き、インフレを予測した分だけ高い名目賃金を要求するようになるので実質賃金は低下しなくなり、インフレ率引き上げに失業率を低下させる効果はなくなるため、失業率はインフレ率に拠らないで決定される。このような長期における失業率をフリードマンは自然失業率と呼んだ。 また、長期においてはフィリップス曲線は自然失業率の水準にて垂直になる(=インフレ率に関わらず失業率は一定になる)ため、インフレ率が上がれば[下がれば]失業率が下がる[上がる]というトレードオフ関係は消失すると主張した。そして、高いインフレによって失業の低下を目指す政策は、長期的には失業率を(自然失業率より)低下させることは出来ずに、ただ高いインフレを招くだけなので好ましくないと指摘した。この説に従うと、長期的に失業率を低下させるには自然失業率を低下させる必要があることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「自然失業率」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Natural rate of unemployment 」があります。 スポンサード リンク
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