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インペラトル(、インペラートル)は、古代ローマとくに共和政ローマにおけるローマ軍の最高司令官・将軍の称号である。のちに皇帝もしくは帝権保持者の称号となり、ローマ帝国における皇帝あるいは帝権の一部を成した。共和政期には対外戦争で成功を収めた軍事指導者の称号としても使用された。字義的には「インペリウムを保持する者」という意味で、平時における「最高命令権者」あるいは戦時における「最高司令官」のことを指す。 ==定義と特徴== インペラトルは本来的には命令権の所在を示す言葉で、初代皇帝アウグストゥス以降、皇帝(正確には元首であるプリンケプス princeps)の個人名に使われるようになった。このことから「アウグストゥス」「カエサル」などとともに最高権力者の肩書きとして認識されるようになった。たとえばおよそ120年ごろの成立とされるスエトニウスの『ローマ皇帝伝』では皇帝を指すのに、「プリンケプス」「カエサル」「インペラトル」と3通りに呼び、統一していない。 中国的な皇帝号との対応を考えると、もともと字義的に「絶対神」「主宰神」を意味する皇帝が基本的に一者であると理念されていたのに対し、インペラトルは同時に複数存在してもかまわないものであった。タキトゥスによれば、ティベリウス帝の治世までは皇帝以外にも何人かインペラトルの称号を許された例がある。これに従えば、徐々に元首の帯びる称号として固定されていったようである。 またインペリウムは字義通りには最高命令権であるが、重い権威も伴っていたことが指摘されている。一般にローマ人は権威を重視していたとされており、たとえばコンスルやプラエトルなどの政局担当の最高責任者がインペリウムを帯びているとされていた。インペリウムはのちには最高命令権の対象としての被統治地域・民衆・政権としての「帝国」という意味合いをもった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「インペラトル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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