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インボルク(Imbolc)は、春の訪れを祝うケルト民族〔スコットランドの伝統行事・Imbolc 〕の祭りである。インボルグ (Imbolg) とも表記される。スコットランド・ゲール語ではLà Fhèill Brìghde、アイルランド語ではLá Fhéile Brídeと呼ばれ、いずれもブリギッドの日の意味。2月1日または2月2日に祝うのが一般的である。南半球では8月1日に行われ、いずれも冬至と春分とのほぼ中間点にあたる〔Danaher, Kevin (1972) ''The Year in Ireland: Irish Calendar Customs'' Dublin, Mercier. ISBN 1-85635-093-2 pp. 38〕〔McNeill, F. Marian (1959, 1961) ''The Silver Bough'', Vol. 1-4. William MacLellan, Glasgow; Vol. 2, pp. 11-42〕。 ==概要== 元々は、中世に、ノルマン人がアイルランドを侵略する前の、ゲール人支配下のアイルランドでの祝祭であった。アイルランド神話や、アルスター伝説のサガ“Tochmarc Emire”に、この祭りに関しての記述がみられる〔Hutton, Ronald (1996). ''The Stations of the Sun: A History of the Ritual Year in Britain''. New York: Oxford University Press. Page 134-135.〕。インボルクは、アイルランド神話のクロス・クォーター・デイズ〔春分、夏至、秋分、冬至のそれぞれの間のほぼ中間点に当たる日。日本の二十四節気では立春、立夏、立秋、立冬に当たる。〕のひとつで、他のクロス・クォーター・デイズはそれぞれ「ベルテン」(Beltane)「ルグナサート」(Lughnasadh)「サムハイン」(サイーン、ハロウィーン Samhain)となる〔Cunliffe, Barry (1997). ''The Ancient Celts''. Oxford: Oxford University Press. Page 188-190.〕。 元々は、ケルト神話の女神ブリギッド(またはブリジッド、輝くものという意味)の聖日である。ローマ神話のミネルウァにもなぞらえられる〔フランスのお祭り(31) 伝説、伝統、そしてケルト族のお祭り インボルクのお祭り(2月1日あるいは2日) 〕。この女神は太陽の光に加え、健康(医療)と鍛冶をつかさどり、芸術や収穫と家畜、自然にも関わっている。とりわけ、ヒツジが子を産む季節や乳に大きな役割を担っており、子ヒツジが生まれるとインボルクが近いと言われた。また、グラストンベリー山の塔の南西側のドアには、ブリギッドの乳しぼりの姿が見られるという〔。このグラストンベリーは、ケルトの伝説、とりわけアーサー王ゆかりの地として有名である〔アンティーク雑貨の店 elm com. - note 〕。 また、アイルランド語でインボルクとは、古アイルランド語の「イ・ムボルク」(腹の中)に由来し、ヒツジの妊娠のことを指している〔。中世の用語では、この単語の由来を「オイメリック」(ヒツジの乳)としている〔Meyer, Kuno, ''Sanas Cormaic: an Old-Irish Glossary compiled by Cormac úa Cuilennáin, King-Bishop of Cashel in the ninth century'' (1912).〕。 インボルクのすぐ後にキャンドルマスが来るため、インボルクという単語が、時に、英語のキャンドルマスの訳語と思われ、同一視されることもある〔Gwynn, Edward John, MRIA (1868-1941), The Metrical dindshenchas, Royal Irish Academy, Dublin, 1903-1935, iii 370.61.〕。そもそも、キリスト教が入って来て以来、インボルクを聖燭節と重ねるようになったともいわれている〔。 20世紀には、インボルクは、ネオペイガニズムの祭としてよみがえった。特にウイッカ、ネオドルイド教、そしてケルト復興主義者の間で祝われている〔〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「インボルク」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Imbolc 」があります。 スポンサード リンク
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