|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
イーハトーブとは宮沢賢治による造語で、賢治の心象世界中にある理想郷を指す言葉である(表記についてはいくつかの変遷を経ている。後述)。岩手県をモチーフとしたとされており(詳細は後述)、言葉として「『岩手』(歴史的仮名遣で「いはて」)をもじった」という見解が定説となっているが、賢治自身は語源について具体的な説明を残しておらず、異説もある。 == 由来と変遷 == 賢治の作品中に繰り返し登場するが実はその語形には複数の形があり、年月とともにおおむね以下のような変遷をたどっている。 この語の成り立ちについて文献〔佐藤勝一、「イーハトーヴォ」はエスペラントか (アーカイブ )『街 もりおか』1986年8月号から〕によると、次の3点が挙げられる。 #一貫して見られる語尾 -ov(o) の形は、ロシアの地名によくある語尾をもとにしたと推察される。 #語尾が「ブ」「ヴ」から後に「ボ」「ヴォ」に変わったことについては、賢治がエスペラントに親しんだ事実やエスペラントでは名詞は -o で終わる語尾をもつことからエスペラントの影響であると推察される。 #世間には「イーハトーブ」や類似の言い方をすべて含めて「エスペラント(を意識した言葉)である」などと解釈されることが少なくないが、これは正しい解釈ではない。 なお発音については「岩手」が由来であるとされたことから歴史的仮名遣による「イーワトーブ」ではないかという説もかつて唱えられたが、その後賢治が自筆した「IHATOV FARMER'S SONG」(日本語題は「ポラーノの広場のうた」)と書かれた楽譜が発見されたため、発音は「イーハトーブ」で正しいという見解に落ち着いている〔。 その他、房総で記録された宮沢賢治と同世代人のオーラルヒストリー録によると、次の意味として理解する者があったことがわかる。 *「イ」は『人』べんなり。「ー」と「ハ」の字画と「トー」の字「十」をもって『平』を作る。「ブ」は「不」に二点をもって『衣』へんなり。即ち、縄(撚糸)で『衣』を発明した『人』『平』かなる縄文の世をいう。 賢治が同様に実在地名をベースとして造語し作中に登場させた地名としてはモリーオ(盛岡)、ハームキヤ(花巻)、センダード(仙台)〔佐藤竜一によると日本における仙台のエスペラント表記は当初は「センダーヨ」であったが、現在ではこの賢治の作った表記が一般化しているという(佐藤「宮沢賢治とエスペラント地名」、『宮沢賢治学会イーハトーブセンター会報No.25』2002年 )。〕、シオーモ(塩竈)、トキーオ(東京)〔童話『税務署長の冒険』には「トケイ」という表記もある。〕〔トキーオ(Tokio)自体は一般のエスペラントでも東京を表す。〕などがある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イーハトーブ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|