|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 式 : [しき] 1. (n,n-suf) (1) equation 2. formula 3. expression 4. (2) ceremony 5. (3) style ・ 小銃 : [しょうじゅう] 【名詞】 1. rifle 2. small arms ・ 銃 : [じゅう, つつ] 【名詞】 1. gun (barrel)
イ式小銃(いしきしょうじゅう)は、1938年(昭和13年)に大日本帝国陸軍がイタリアから購入・輸入し、1940年(昭和15年)に準制式制定したボルトアクション式小銃。英語圏ではType I rifleなどと呼称される。 == 概要 == 1937年(昭和12年)の日独伊防共協定成立を記念し同年にイタリアと契約を結び、翌1938年に約60,000挺を購入、イ式小銃として1940年に準制式化した物である。「イ式小銃」の「イ」は「イ」タリア(「イ」タリー)に由来する。この事業は1937年に日中戦争(支那事変)が始まり小銃の需要が高まったことと、新たな同盟国への政治的配慮が購入の理由であった。なお同じく日独伊防共協定成立記念として、帝国陸軍は同時期にドイツからもマウザー製小銃を多数購入・輸入しており、これはモ式小銃として1939年(昭和14年)に準制式制定されている。 イ式小銃はイタリア王国軍(イタリア陸軍)の主力小銃・カルカノM1891をベースに、日本陸軍の要求仕様に従い、当時の日本軍(陸海軍)の主力小銃である三八式歩兵銃に準じた日本式のアレンジ(薬室の規格変更も含めて)を加えられ、イタリアで新規開発および生産された純イタリア製である(ただし木部は日本で仕上げられたもよう)。そのため原型であるカルカノM1891とはレシーバー(機関部)など類似した部分もあるが、かなり細部が異なる。ベレッタ、ファブリック・デ・アームズ、ファブリック・デ・ナショナル・アームズなど、複数の企業で生産された。弾薬は三八式歩兵銃と同じ三八式実包(6.5mm×50SR)を、銃剣は三十年式銃剣を使用する。銃身に菊の御紋章は無い。 長小銃型(歩兵銃)と短小銃型(騎兵銃)があり、全長など大きさは三八式(歩兵銃・騎兵銃)とほぼ同じである。 なお「カルカノM1891をそのまま輸入した物」説、「カルカノM1891の機関部やボルト(遊底)、トリガーアッセンブリーなどの部品だけを仕入れて、日本国内で三八式の銃床と組み合わせた物」説や、輸入主体を海軍とする説は''誤り''である。 特徴としては、コックオンオープニング方式(槓桿を起こして倒すと撃発可能状態になる)である。槓桿(ボルトハンドル)は三八式と同じく直線であり、銃床も同じく上下二分割である。フロントバンド、リアバンド、着剣ラグ、クリーニングロッド、サイト、マガジンフロアーなどの小部品も三八式に擬似している。フロアープレートリリースボタンがトリガーガード前方内側にある。 イ式小銃は陸軍が購入・輸入した小銃ではあったが、実物が届いてみると、ボルトが脆弱で前線での激しい使用に耐えられないと判断され、陸軍では使用されず、一部が学校教練や青年学校の教錬銃として貸与されたほか、ほとんどが海軍に供与・譲渡され、主に海軍陸戦隊が装備し太平洋戦争(大東亜戦争)で使用されている。これは海軍陸戦隊はごく一部の優良装備部隊を除き、慢性的な小火器不足であったことによる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イ式小銃」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|