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ウィグナー関数 : ミニ英和和英辞書
ウィグナー関数[うぃぐなーかんすう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [せき, ぜき]
 (suf) honorific added to names of makuuchi and juryo division sumo wrestlers
関数 : [かんすう]
 (n) function (e.g., math, programming, programing)
: [すう, かず]
  1. (n,n-suf) number 2. figure 

ウィグナー関数 : ウィキペディア日本語版
ウィグナー関数[うぃぐなーかんすう]
:
ウィグナー関数 (Wigner function)とは、ユージン・ウィグナーにより1932年に導入された、古典統計力学量子補正するための関数である。その目標は、シュレーディンガー方程式に表われる波動関数位相空間上の確率分布と結びつけることであった。ウィグナーの準確率分布関数(Wigner quasiprobability distribution)ウィグナー・ビレ分布(Wigner–Ville distribution)とも。
ウィグナー関数は量子力学的波動関数 のすべての空間的自己相関母関数である。 従って、ウィグナー関数と密度行列との間の写像により、実位相空間上の関数とヘルマン・ワイル1927年に導入した〔; ; 〕エルミート演算子とを表現論的な文脈で対応づけられる()。ウィグナー関数は密度行列をしたものとみなすことができ、よって密度行列の位相空間上での表現とみなせる。1948年、によって独立にスペクトログラムの一種、として再導入された。
1949年、は量子化された運動量の母関数として再導入したウィグナー関数を用いて全ての量子期待値を計算する方法を確立し、位相空間上における量子力学の基礎を築いた(を参照)。統計力学量子化学量子光学古典光学、および電子工学地震学、音楽の時間周波数解析、生物学スペクトログラム、合成音声、エンジンの設計などの信号処理を行なう幅広い分野で応用されている。
== 古典力学との関係 ==
古典力学的には、ひとつの粒子は決まった位置と運動量を持ち、その運動状態は位相空間上の一点により表現される。多数の粒子の集合体が与えられたとき、位相空間内の特定の領域に粒子をみいだす確率はリウビル密度と呼ばれる確率分布に従う。このような厳密な取扱は、量子力学的な粒子には不確定性原理のために不可能である。古典的な確率分布と同様な役割をウィグナー関数は果すことができる。しかし、ウィグナー関数は古典的な確率密度関数の満すべき条件を全て満たしてはいない。そのかわり、古典的な分布が満たさない有界性を満たしている。
たとえば、ウィグナー関数は古典的分布ではありえない負値をとることがよくある。そして、ウィグナー関数が負値をとることは量子干渉が起きていることを示す指標である。ウィグナー関数を よりも大きなフィルターをかける(たとえば 伏見表示(後述)を得るために位相空間上のガウス関数で畳み込むなど)と、半正定値関数となり半古典形式に粗視化できる。〔この畳み込みは実際は可逆であるため、情報は全く失われておらず、量子エントロピーは増加していない。 〕
負の値をとる領域が存在しても(幅の小さいガウス関数と畳み込んだ場合)、多くの場合その領域は「小さく」なる。つまり、その領域は の数倍より大きくなることはなく、そのためにおいては消滅する。 これは よりも小さい位相空間上領域で粒子の位置を決めることはできないとする不確定性原理による遮蔽であり、「負の確率」という概念の矛盾を軽減している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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