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ウィリアム・アイリッシュ : ミニ英和和英辞書
ウィリアム・アイリッシュ
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


ウィリアム・アイリッシュ : ウィキペディア日本語版
ウィリアム・アイリッシュ

ウィリアム・アイリッシュ(William Irish, 1903年12月4日 - 1968年9月25日)は、アメリカ合衆国推理作家。本名はコーネル・ジョージ・ホプリー=ウールリッチ(Cornell George Hopley-Woolrich)。主にコーネル・ウールリッチという名前で創作活動を行っていたが、一部の作品ではウィリアム・アイリッシュジョージ・ホプリーという筆名を使用していた。日本ではアイリッシュ名義の『幻の女』が有名であるためか、ウィリアム・アイリッシュと呼ばれることが多い。
== 経歴 ==
ニューヨークで生まれた。少年時代に母親のクレアと土木技師の父親が離婚し、しばらく父親とともにメキシコで暮らしていた。1921年にニューヨーク市の母親のもとに身を寄せ、コロンビア大学に入学し、ジャーナリズムを専攻したが、在学中から小説を書き始め、大学を中退する。
1926年に最初の小説「''Cover Charge''」を出版した。当初はF・スコット・フィッツジェラルドの影響を強く受けたジャズ・エイジ作家だった。
1931年には「''Cover Charge''」を映画化したプロデューサー、スチュアート・ブラックトンの娘バイオレット・ヴァージニア・ブラックトンと結婚するが、この結婚は3ヶ月しか続かなかった。妻が彼の日記に、同性愛者との浮気についての記述を見つけたのがきっかけだった。彼女は、彼が夜遅くになると、同性との出会いとアバンチュールを求めて出かけていること、そのために船員服を持っていたことまで知ってしまったのである。
1933年、二人の婚姻は法的にも解消された。ブロードウェー西113番街の「マルセーユ・ホテル」で母親と同居を始めた。この後35年間に渡り、彼は住居というものを持たず、母と共にホテルを転々とする暮らしを続ける。
1934年から推理小説の短編をパルプマガジン向けに書き始め、しだいにその数を増やしていった。1940年の『黒衣の花嫁』から長編も書くようになり、サスペンス小説作家として地位を高めていった。1942年に「ダイム探偵マガジン」誌に、ウィリアム・アイリッシュ名義で「それは殺人でなければならない(It Had to Be Murder)」を発表。以後この名前で知られるようになる。
1940年代後半から母が重病となり、出版される小説はしだいに減っていった。1957年10月6日には母が死に、元々厭人的であった性格がさらにひどくなった。母親の死後、今度は伯母と同居する形で「フランコニア・ホテル」に移った。これは母親と暮らしていたホテルよりも粗末なものであった。
最晩年、彼はひとり、豪華なホテルに住まいを移すが、自分の体をいたわることのない生活はそのままであった。絶えず喫煙し、酒量も増え、糖尿病アルコール中毒に苦しめられた。また、足に合わない靴を延々と履き続けたことから壊疽が起こるも、医者に見せようともせず、結局医者に見せたときには既に手遅れで、足を切断する羽目となった。
1968年に死亡し、ニューヨークのハーツデールのファーンクリフ墓地に埋葬された。遺族はおらず、葬儀への参列者は5人だけだった。また死亡時、彼の体重は89ポンド(40kg)しかなかった。人気作家であった彼の口座には、死亡時、百万ドルの残高があった。
彼は、在籍していたコロンビア大学にジャーナリスト育成の奨学金として85万ドルを寄贈している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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