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ウィーン国立歌劇場(-こくりつかげきじょう、 ヴィーナー シュターツオーパー、ドイツ語の原音から「ヴィーン〜」とも)はオーストリアのウィーンにある歌劇場。1920年まではウィーン帝立・王立宮廷歌劇場(k.k. Hof-Operntheater–Neues Haus)と呼ばれていた。レパートリーシステム〔フランス語の「レペルトワール」Répertoireを使うのが普通。ミラノ・スカラ座などは一つの演目を1〜2週間繰り返すやり方をしていて「スタジオーネ・システム」と呼ばれるが、こちらは演目が3〜4日ごとに変る。これはオペラが貴族の独占的な楽しみであった時代と違い、新興ブルジョワジーが観劇するようになって増大した需要に応えるためだったという(野村三郎『ウィーン国立歌劇場』「第一章 レパートリー・システム」)。〕をとる。 ==概要== ウィーンはドイツから北イタリアを支配していたハプスブルク君主国の首都であったため、ドイツ・オペラのみならずイタリア・オペラにとっても中心的存在であった。その帝都の威信をかけて発足した歌劇場であり、精力的な上演活動によってたちまち世界のオペラをリードする位置にのぼり、現在に至っている。ただし、モーツァルトの時代には間に合わず、その後のドイツオペラをリードしたヴァーグナーやリヒャルト・シュトラウスの初演拠点にもならなかったこともあり、有名作品の初演歴という点ではドレスデンやミュンヘンに一歩を譲っている。 専属オーケストラであるウィーン国立歌劇場管弦楽団が、世界でも一、二の人気を争う(英「グラモフォン」誌や日本「レコード芸術」誌のオーケストラ・ランキングでは常に3位以上を維持、歌劇場管弦楽団を兼ねる団体でこの位置に入った例は他に無い)オーケストラであるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の母体である。 歴代の総監督には作曲家であるリヒャルト・シュトラウスやグスタフ・マーラーも就任している。その他の総監督もその時代を代表する指揮者である。ヨハン・シュトラウス2世も指揮している。 ドイツオペラとイタリアオペラの両方をカバーするという点では、逆の立場(オーストリアの支配を受けていた)にあったミラノのスカラ座にも同様の性格はあるが、古くからイタリア人スター歌手も多く専属化するなど、ウィーンの国際性は一段と徹底している。 歌劇場収容人員2280人〔野村三郎『ウィーン国立歌劇場 すみからすみまで』音楽之友社、2014年、145ページ。〕。オペラシーズン9月~翌年6月〔野村三郎『ウィーン国立歌劇場 すみからすみまで』音楽之友社、2014年、129ページ。〕。オペラシーズンの観客動員数約60万人〔野村三郎『ウィーン国立歌劇場 すみからすみまで』音楽之友社、2014年、167ページ。〕。衣装ストック18万点〔野村三郎『ウィーン国立歌劇場 すみからすみまで』音楽之友社、2014年、240ページ。〕。 1999年の民営化で、合唱団が有限会社(GmbH)になり〔野村三郎『ウィーン国立歌劇場 すみからすみまで』音楽之友社、2014年。233ページ。〕、装置、小道具、衣装、入場券販売など裏方部門は「アート・フォア・アート」という名称の独立機関の有限会社(GmbH)になった。各会社は売上を上げるため宣伝活動や寄付、スポンサーの獲得に力を注ぎ、オペラグッズの売出し、切符を色刷り、自国・他国の劇場の注文を広く求め販売拡大につとめた。2002年にはトヨタ・レクサスのメセナを獲得した〔野村三郎『ウィーン国立歌劇場 すみからすみまで』音楽之友社、2014年、163ページ。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウィーン国立歌劇場」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Vienna State Opera 」があります。 スポンサード リンク
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