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『ウインダリア』は、1986年7月19日に公開されたアニメ映画。カナメプロダクションが、テレビアニメ『プラレス3四郎』やOVA『幻夢戦記レダ』などに続いて制作した作品である。原作・脚本は藤川桂介、監督は湯山邦彦。 == 概要 == テレビアニメ『プラレス3四郎』でも藤川桂介と組んだカナメプロダクションが、藤川へ全面的にストーリーを委託。藤川は『雨月物語』の浅茅が宿を下敷きにしてオリジナルストーリーを構成し、「約束」をテーマに架空の世界を舞台として戦争に翻弄された2組の男女の愛をファンタジックに描いた〔藤川桂介『アニメ・特撮ヒーロー誕生のとき』ネスコ、1998年、pp.213-214〕〔藤川桂介「観る世界 Faile 9 『ウインダリア』と『ウイリンダリア』 」 藤川桂介の世界 内〕。 本作は前年の『幻夢戦記レダ』とは異なり、より幅広い層の人間に見てもらうことを目指して制作された〔小黒祐一郎「アニメ様365日 第295回『ウインダリア』 」 2010年1月28日〕。当初は全3話から構成されるオムニバス形式の予定で、藤川の用意した3つの物語にそれぞれ異なるスタッフを配し、競合させるという企画だった。ちなみに、タイトルはテーマでもあった『約束』で、本作はその中の3つ目の話を大きくしたものである。 タイトルの変更は「『約束』の英訳が消費者金融プロミスと同じ名前になるから」というのが理由らしいが、小説版のタイトル『ウィンダリア 童話めいた戦史』や、それと同じ出版社のアニメ誌の記事では「ウィンダリア」と「イ」が小さくなっており、タイトルは当初から統一性がなかった〔小黒祐一郎「編集長のコラム 第2回 『黄金戦士ゴールドライタン』と『Gライタン』 」 WEBアニメスタイル〕。 小説版の出版は劇場公開に先駆けた1986年3月だったが、その理由について藤川は「より多くの人に関心を持ってもらいたかったため」と小説版のあとがきの中で述べている。その後、本作はよみうりテレビの『アニメだいすき!』で何度か放送され、「OLたちの選ぶアニメ」で1位になった〔。劇中に登場する巨木ウインダリアは、オーストラリアの小村にあるという幸福の木の名をもじったものだという〔。 主人公のイズーには、『プラレス3四郎』で成田シノグ役を演じた古谷徹が起用された。先述の劇場公開の際、古谷は劇場での舞台挨拶と試写会を終えてスタッフルームへ引き上げた後、本作の直前に体験したことと本作のテーマ「約束」が重なり合って感動したあまり、スタッフたちの目の前で号泣してしまったという〔。 なお、本作の後年もアニメ音楽で長く活躍することになる歌手、新居昭乃のデビュー曲は本作の主題歌『約束』であった。また、音楽担当の門倉聡がこの仕事を引き受けるきっかけとなったのは、デビュー前に新居が制作したエンディング曲(クレジット上は挿入歌)の「美しい星」のデモテープであったとのこと〔サウンドトラックCDの封入ブックレットにおける、門倉の解説文より。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウインダリア」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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