翻訳と辞書
Words near each other
・ ウェルシア関西
・ ウェルシティ
・ ウェルシュ
・ ウェルシュカップ
・ ウェルシュガーズ
・ ウェルシュケーキ
・ ウェルシュコーギーカーディガン
・ ウェルシュテリア
・ ウェルシュナショナル
・ ウェルシュマフィン
ウェルシュ・ウイスキー
・ ウェルシュ・カップ
・ ウェルシュ・コリー
・ ウェルシュ・コルギー
・ ウェルシュ・コルギー・カーディガン
・ ウェルシュ・コーギー
・ ウェルシュ・コーギー・カーディガン
・ ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
・ ウェルシュ・シープドッグ
・ ウェルシュ・テリア


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ウェルシュ・ウイスキー : ミニ英和和英辞書
ウェルシュ・ウイスキー[ちょうおん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

ウェルシュ・ウイスキー : ウィキペディア日本語版
ウェルシュ・ウイスキー[ちょうおん]
ウェルシュ・ウイスキー英語:Welsh whisky、ウェールズ語:Wisgi CymreigまたはWysgi chwisgi)とは、ウェールズで作られるウイスキーである。一時ニューポットの生産(原酒の生産)が途絶えたものの、現在はThe Welsh Whisky Companyがウェルシュ・ウイスキーを製造している。

== ウェルシュ・ウイスキーの歴史 ==
ウェールズでの醸造酒の生産の歴史は古く、いつ頃から醸造酒が生産されていたのかはよく判らない。これに対して蒸留酒の生産は、醸造酒の生産よりも歴史が短い(つまり蒸留酒の生産開始は、醸造酒の生産開始よりも時代が下ってからである)ということだけは判っている。記録に残っている中で、ウェールズにおける最初の蒸留酒の生産は、356年にの「Reaullt Hir」という人物が、「chwisgi」と言う蒸留酒を作ったというものである

Mary Chitty (1992) "The monks on Ynys Enlli"


しかし、このReaulltという名前は、ウェールズの人々の名前ではなく、アングロノルマン語(フランス語系の言語)の名前、つまり、外来の名前である

Alex Kraaijeveld (2000) "Welsh whisky - The Early Myths. "


さらに、この「chwisgi」という語もウェールズ語ではなく、スコットランド・ゲール語の「uisge beatha」または「uisce beatha」に由来する

いずれも、「命の水」という意味。
したがって、「chwisgi」も同様の意味である。
なお、「命の水」という名称は、蒸留酒に対してしばしば与えられてきた。
ウィスキーアクアヴィットウォッカも、
全て「命の水」という意味の言葉である。

、やはり外来語なのである。ともあれ、これがウェールズにおいて、初めての蒸留酒が製造されたという記録である。その後、いわゆる中世にはウィスキーと呼べる蒸留酒(ウェルシュ・ウイスキー)が、ウェールズでは製造されて続けていた。ところが、19世紀に入ってからは、禁酒運動のあおりを受けて、ウェルシュ・ウイスキーの生産は減少傾向となり、ついに19世紀末にはウェルシュ・ウイスキーの新酒が作られなくなってしまった。蒸留したてのウィスキーの原酒をニューポットと呼ぶが、このニューポットが確実に作られたという記録は、Welsh Whisky Distillery CompanyのR. J. Lloyd Priceが、1887年にニューポットを生産したというものである。そして、遅くとも1894年には、蒸留が行われなくなったとされる

Amanda Kelly (8 May 2000). "Welsh will make a rare bit of whiskey "


以降、ニューポットの生産は完全に途絶えたものと考えられている。そして、Welsh Whisky Distillery Companyは、製品のウィスキーも、1900年には売ることができなくなってしまった。なお、このWelsh Whisky Distillery Companyは、結局1910年に倒産してしまう

Davies, John; Jenkins, Nigel (2008). "The Welsh Academy Encyclopaedia of Wales." p.957、p.958 Cardiff: University of Wales Press. ISBN 978-0-7083-1953-6


こうしてウェルシュ・ウイスキーは姿を消した。その後、1990年代に入るとウェルシュ・ウイスキーを復活させようという計画が持ち上がった。ただし、当初は複数銘柄のスコッチ・ウィスキーをウェールズで混ぜて、それをウェールズで瓶に詰めただけのものを「ウェルシュ・ウイスキー」と標榜しようとしていた。しかし、スコッチ・ウィスキー同士を混合しても、それは当然「スコッチ・ウィスキー」と呼ぶべきウィスキーである(そもそもこれではウェールズで製造されたウィスキーですらなく、ウェルシュ・ウイスキーの定義からも外れる)。したがって、このような事業は認められないと訴訟が起こされ、結局、この事業は中止させられた

Amanda Kelly (8 May 2000). "Welsh will make a rare bit of whiskey. "


それでも、2000年にThe Welsh Whisky Companyが設立されることが公表された。The Welsh Whisky Companyは、ウェールズのペンデリン(Penderyn)にウィスキーの蒸留所を建設し、ここでニューポットの生産を開始した。これにより、ウェルシュ・ウイスキーの生産が再開されたことになる。ただし、ウィスキーの製造工程には熟成が必要であるため、すぐに出荷するわけにはゆかない。The Welsh Whisky Companyによるウィスキーが商業ベースで販売されたのは、2004年のことである

"Rebirth of Welsh whisky spirit. " BBC News. 8 May 2008.


この時を以って、ウェルシュ・ウイスキー(ウェールズで作られるウィスキー)は復活した。なお、このペンデリン(Penderyn)にある蒸留所は、2009年現在も稼動を続けている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ウェルシュ・ウイスキー」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.