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Weber's line =========================== ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
分布境界線とは、個々の生物種の分布域の範囲を区切る線であるが、特に、生物地理学において、多くの生物の分布の境界になっている、生物相の異なる区域の境界線のことを指す。 == 個々の生物において == 生物の分布の範囲は、その生物の生理的限界によって決まると考えられがちであるが、実際にはよりさまざまな条件が影響するものである。 *生理的条件 :それぞれの生物は、生息可能な生理的条件の幅がある。温度などはその代表であるが、例えば耐寒能力の限界より低温になる地域には生息できない。このような生理的能力の限界が、分布範囲の最大限の広さを決める。現実の分布域は、この中に含まれる。 :ただし、微気候などによって、気象データの上では生息不可能な範囲に分布を持つ生物の例はある。日本では、日本海側で南方系の植物がかなり北まで侵入しているのは、冬季に雪を被ることで、より冷たい空気に触れずにすんでいるためと言われる。 *生物的条件 :他の生物との関係のために、生理的には生育可能な場所でも棲んでいない、という場合もある。例えば餌になる生物がいなかったとか、同一の生態的地位を占める生物がいたために棲みつけなかった場合などである。また、その生物の行動上の特性によってその地域が選ばれないという場合もある。 *地史的条件 :たとえば陸上動物の多くは、(ちょっとした海峡を自力で渡ったり台風で流されたりするわずかな例外を除けば)陸続きでなければ移動できない。したがって、ある地域で生まれた動物は、海で隔てられたところには生息域を広げられない。あるいは、一度は生息域であった場所でも、水没すれば全滅せざるを得ない。そのような、各々の地域の歴史に基づいて分布が決まる場合もある。 地史的条件がその生物の到達可能な範囲を規定し、他方で生理的条件がその生物の潜在的な生息可能な範囲を規定する。実際に見られる生息範囲はこの両者の重なる範囲の中で、生物的条件が満たされた場合である。大まかに言えば、陸上性で移動能力の低いもの、たとえば両生類や淡水魚、ほ乳類などは地史的な影響を受けやすく、クモ類や鳥類など、遠距離の伝播が可能なものはその影響を受けにくく、生理的限界により近い分布を示すと見られる。したがって、前者においては、大きな海峡などは多くの種に共通な分布境界線になりがちである。 なお、地史的なレベルでは海水準変動があったことが知られている。そのため、浅い海峡は頻繁に陸続きとなり、分布境界線の役割を果たさない。ある程度深い海峡は、ごくまれにしか陸続きにならないので、分布境界線として重要となる。逆に、大きな陸地を隔てるそのような海峡は、それがいつ陸続きになったかが生物の分布に大きな影響を与える。このように見たとき、このような形での陸続きを陸橋という。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「分布境界線」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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