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ウハー[ちょうおん]
ウハー(ロシア語:)とは、白身魚と野菜を食材に使用したロシア料理のスープである〔荒木瑩子『ロシア料理・レシピとしきたり』(ユーラシア・ブックレットNo.8, 東洋書店, 2000年11月)、p.19〕。その名称は、古スラブ語で「煮汁」「スープ」を意味する「ユハ」の語に由来する〔沼野、沼野『ロシア』、p.80〕。 == 概要 == 主にサケ、スズキ、サワラ、カジキ、チョウザメなどの魚がウハーの食材に用いられる。本来は一種類の新鮮な生魚のみで作るが〔沼野、沼野『ロシア』、p.79〕、小魚がスープの出し汁やブイヨンに使われることもあり、「多くの種類の魚を使ったウハーが一番美味しい」とも言われている〔パパシヴィリ、パパシヴィリ『ロシア料理』、p.67〕。数種類の川魚からブイヨンを作り、チョウザメやサケのフィレを具として入れる「ツァーリ風」のウハーもある〔。風味と香りを付けるためにスパイスが用いられ、多くのスパイスが組み合わされたウハーは美味だと言われている〔ワイリ、ゲニス『亡命ロシア料理』、pp.92-95〕。 かつてのロシアでは、脂の乗ったスープは具材に関係なくすべて「ウハー」と呼ばれていた〔。15世紀初頭からロシアのスープの食材に魚が頻繁に用いられるようになり、これによって料理に特別な風味が生まれるようになる〔Ukha (ロシア語)〕。そして17世紀に入ると、「ウハー」は魚のスープのみを指す言葉になった〔。 その昔、ロシアの農民たちは地主の目を盗んで魚を獲り、獲った魚を家に持ち帰ってスープの材料にしていたといわれる〔パパシヴィリ、パパシヴィリ『ロシア料理』、p.66〕。やがて、ウハーは庶民だけでなく貴族の食卓にも上るようになる〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウハー」の詳細全文を読む
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