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得撫島(うるっぷとう)は、千島列島にある島。ロシア名はウループ島 ()、英語表記はUrup。 島の名前の由来は、アイヌ語で「紅鱒」を意味する「ウルㇷ゚」から。知里真志保の著書にもこのことが記してある。 == 地理 == 長さ約 115 キロメートル、幅は約 20 キロメートルで、択捉水道(ロシア名:フリーズ海峡 )を隔て、およそ 40 キロメートルで択捉島と相対し、北東方向110 キロメートルには新知島がある。全体的に北東から南西に向けて細長いエンドウマメのような形を持つ。国後島より僅かに小さく、千島列島では4 番目に大きな面積を有する。 山岳地帯には活火山が含まれ、主な火山は以下の通り。 * 得撫富士(うるっぷふじ、海抜 1,328 メートル〔 〕〔帝国書院 (2009) 102 頁では 1,326 メートル〕、英語表記:Kolokol) :1780年の10年前後から、1973年までに度々噴火が確認されている。 * 台場山(だいばざん、542 メートル〔 〕、Rudakov) * 硫黄山(いおうざん、998 メートル〔 〕、Tri Sestry) * 白妙山〔帝国書院編集部編 『新詳高等地図 初訂版』 帝国書院、2009年 102 頁〕(しろたえさん、1,426 メートル、Ivao、最高峰) 以上の火山の周辺にも複数の山がある。火山があるため、現在も噴煙や温泉が噴出しており、硫黄の臭いが漂う。オホーツク海側には、温泉が滝となって流れている箇所がある。 島は海獣保護区に指定されていることから「ラッコの島」とも呼ばれている。北端の烏ノ尾岬は最大のラッコの生息地であり、300~400頭が確認されている。 択捉島との間には、植物学で言う分布境界線(宮部線)がある。ここは(植物学上の)温帯と亜寒帯との境であり、得撫島より北の島には広葉樹林が見られなくなる。 島には、戦時中に旧日本軍が作ったトーチカが残っている。また、旧ソ連の実効支配が始まってからは国境警備隊が駐留していた。北東部に防空レーダー基地、測候所、灯台などが集中し、150人程が居住していたが、現在は撤退により放置され、廃墟や残骸として残っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「得撫島」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Urup 」があります。 スポンサード リンク
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