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エアステア()またはベントラル・ステア()は、乗客が航空機に搭乗する際に使用できる、航空機に格納された階段である。 == 概要 == 多くの場合、階段は折り畳み式で航空機の客室ドアに組み込まれている。 地上設備から独立したまま航空機から搭乗および降機する事ができ、乗客がタラップやボーディング・ブリッジを使わなくて済む。飛行場の地上設備が未整備だった旅客航空輸送の黎明期、あるいは近年でも地方空港や小型機専用空港において有用な装備である。 エアステアを搭載したもっとも初期の機体は「マーチン2-0-2」および「マーチン4-0-4」である。 また、「ダグラス DC-3」の一部はエアステアを後付した。 ボーディング・ブリッジの設置やタラップの配置による空港インフラの整備によって、エアステアの必要性は減少している。 ワイドボディ機は、ドアの位置がナローボディ機よりも地上より高い位置にあるため、ほとんどエアステアを採用していない。 例外として、ロッキード L-1011 トライスターは唯一ワイドボディ機で客室ドアにエアステアが備えられている。 他のワイドボディ機では、「VC-25」や「Il-86」が、客室にアクセスするためのエアステアを貨物室に備え付けられている。航空会社が特注した事例として、パシフィック・サウスウエスト航空が発注したL-1011 トライスターには、VC-25と同様に貨物室へ出入りできる小さなエアステアが左側に1箇所設けられていた〔パシフィック・サウスウエスト航空のギャラリー・トライスター で "N10114 spotted in SAN, November 1974. (Harry Sievers, via Jon Proctor)" とキャプションされている写真に展開している状態が見られる。〕。 D.B.クーパー事件でハイジャック犯は空中で機体から脱出するのにベントラル・ステアを使用した。 その後、飛行中にベントラル・ステアが展開されることを防止するため、「Cooper vanes」が設置された。 ボーイング727やマクドネル・ダグラス DC-9のようないくつかの航空機は、航空機が素早くターンアラウンド(折り返し便として出発)できるよう、乗客が航空機の前方から降機している間に、航空機の後方から機内整備ができるように設計された。 またエアステアは、例えば米国大統領専用機のような航空機が地上設備なしでもいつでもVIPが搭乗できるために、セキュリティ対策として使用される。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エアステア」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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